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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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譲れない座

 今日も雪が降るという予報だ。

 いつになったら春がくるのだろうか。憂鬱になる。

「おじいちゃん。雪だるまつくって」

 孫に頼まれるが、雪かきで筋肉痛だ。

「お父さんにつくってもらいなさい」

 しぶしぶ頼みにいく孫の背中を見送ると、会話が聞こえてきた。

「雪だるまをつくるか」

「わーい、お父さん一番目に好き」

 お年玉をあげた時は、一番目はおじいちゃんと言っただろう。

「わしはカマクラをつくるぞ」

 思わず炬燵から出てしまった。

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