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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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どこまでも

 都会に出ることにした。

 何年も前から悩んでいたが情熱は消せなかった。

 どんな困難があるのかわからないが、追い求める夢を裏切ることはできない。

 夢をつかまない限り、故郷には戻ってこないだろう。

 荷物片手に汽車に乗ろうとすると、声が聞こえた。

 別れを言わずに置いてきた恋人だった。

「お生憎さま。私はしつこい女で通っているのよ」

 手には小さな荷物。汽笛が乗りこめと響き渡る。

 迷惑だよという代わりに笑みが零れてしまった。

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