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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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愛妻家

 今日も近所の奥様たちと井戸端会議。

 くせ者揃いなので集まるのも嫌なのだが、町内会も兼ねているので仕方ない。

「それでね。私が病気になったら大変だって、高い保険に加入させてくれたのよ」

 資産家の奥様は、夫の愛妻家ぶりを自慢したいらしい。

 これに対抗したのは同じく資産家の奥様だ。

「私のほうはね。俺が先に死んだら困るだろうって、夫が保険に入ってくれたのよ。もちろん、受取人は私でね」

 皆、そこで察して静かになった。

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