ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 21
ドラナの説法が終わった。
「いいな! ドラナ、いいぞ!!」
レイブンが拍手した。満面の笑みだ。つられて、他の面々も拍手している。
「ま、待て! 拍手……止めろっ!!」
ドラナは、わたわたしていた。
「あんまり、話し方が上手くないのは、あたしが一番知ってる!! だから、拍手……止めろ!!」
「確かに、ガロンのおっさんに比べると、ドラナの話し方は……気持ちが、入りすぎてる」
レイブンが続けた。
「だけどな。オレは、ドラナの話し方の方が、好きだ」
ドラナの顔が、真っ赤になった。
「こ、この……たらし野郎……」
小声だったが、周囲の面々には、きっちり聞こえていた。
「ドラナお姉様、陥落……ですね」
「レイブンの戦歴、また1つ、☆がついたねぇ……」
「数えるのも、馬鹿らしいわい」
パーティメンバーは、呆れていた。
「ええいっ! 話しを聞けっ!!」
ドラナは照れ隠しに怒鳴った。
「神々の大戦の時の、戦神様の話しだ!」
レイブンが拍手した。
「待ってました!!」
ドラナは、そんなレイブンに視線を飛ばす。
「一度しか話さないから、良く聞いとけ!」
ドラナの頬が赤くなった。
「レムリカ渓谷の戦いの話しだ!」
「レムリカ渓谷!!」
「話題の選択が、ドラナ姉さんだなっ!!」
周囲の神官が、沸いた。
「どんな話しなんだ?!」
レイブンは、ワクワクしていた。




