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ジェスティエンとの出会い


 ジューネスティーンが、少し考える様子を見せるので、ユーリカリアはどうしたのかと、ジューネスティーンに話しかける。


「どうした?」


 考え事をしていたところをユーリカリアに話しかけられて、ハッとした様子をジューネスティーは見せると、ユーリカリアに考えていた事を話だした。


「あっ、ああ、すみません。 これは、自分達のように手に持った剣や槍で攻撃した時の話ですけど、もし、これがジェスティエンさんだったら、どうするのかなと思って、ちょっと、考えてしまいました」


 ジューネスティーンは、自分の考えていた事をユーリカリアに正直に話す。


 ユーリカリアもジェスティエンの話は聞いているらしく、ここでその名前が出てきた。


 ユーリカリア自身は、噂話程度しか知らない人の名前が出てきたことに、少し戸惑うがジューネスティーンの話に合わせる。


「ああ、南の王国を中心に活躍しているって連中の事か。 あいつら不思議な飛び道具を使うって言ってたな」


 ユーリカリアは、噂程度の話なので、それがどんなものなのか気になったようだ。


「銃やライフル銃の事ですね。 あれは、魔法じゃなくて、弾の中に火薬という粉が仕込まれていて先端にある弾丸を打ち出すんです。 あれの威力も高かったから、急所に当たれば1発で倒せるでしょうね。 ここなら狙撃で顔を出した魔物の頭を狙えば1発で倒せるのかなと思ったんですよ」


 まるで見てきたような話をするジューネスティーンにユーリカリアは眉を顰める。




 南の王国内か、その周辺でしか活動してないとは聞いているが、ギルドお抱えのジェスティエンに、ジューネスティーンのような若者が、おいそれと会えるような相手ではない。


 しかし、話の内容からジェスティエンを知っているような話をするジューネスティーンを見て、こいつは何者なのだとユーリカリアは思った事だろう、少し怪訝そうな顔でジューネスティーンを見た。




 ジェスティエンの事を気にしつつ、ユーリカリアは、ジューネスティーンに聞く。


「お前さん、ジェスティエンを知っているのか?」


「いえ、知っているって程ではありません。 ギルドの高等学校に入る前に、一度助けてもらった事があるんですよ。 ちょっと背伸びをして、強い魔物を狩にいって返り討ちを喰らっていた時、たまたま、通りがかったジェスティエンさんのパーティーに助けられた事があって、その時に少し見せてもらったり、話を聞くことができたんですよ」


 その答えに、少し安心んするユーリカリアだが、運良く助けてもらって話を聞くことができた事を聞いて、ジューネスティーンは、強運も持っていると思ったようだ。


 かなりの幸運な事だろうが、その時の話を聞くことで、自分達にも何か得るものがあるかもと、興味本位からその銃の話を聞き出したいと思ったのだろう。


 興味深い顔で、ユーリカリアは質問する。


「それで、そのジュウを見たのか?」


 ジューネスティーンは、ユーリカリアの真剣な表情に少し驚きながら、その時の話を進める。


「ええ、ライフル銃を試し撃ちさせてもらいました。 多分、まだ、小さい時だったので、あちらも気兼ねなく使わせてくれたみたいです」


(試し撃ち? 自分の武器をそう易々と人に使わせる冒険者は居ないが、ジュネスは、子供の頃と言った。 自分自身も子供になら自分の武器を触らせてしまうかもしれないな)


 ユーリカリアは、その時のことをもっと詳しく聞きたいと思ったのだろう。


 直ぐに、その後を促す。


「で、どうだったんだ」


 ジューネスティーンは、少し考えている。


 その時の事を思い出しているような顔をしている。


「かなり遠くの標的にも当てられそうでした。自分は銃の重くて持つだけで精一杯でしたから的には当てられませんでしたが、ジェスティエンさんは簡単に遠くの的に当ててました。 それに、反動が大きかったですね。 撃った瞬間に銃が後ろに下がってくるんです。 弾丸を撃ち出した反動が後ろに来るので、それを上手く抑えないと銃口がブレて狙いが狂うらしいです」


「ほーっ、意外に面倒なのか?」


「多分、慣れだと思います。 反動を押さえつけるコツさえ掴めればそれ程難しいとは思えません。 弾丸が爆発して銃口を抜けるまでの僅かな時間だけ抑えられれば後は問題無いと思いますよ」


 その話をしていると、銃に付いてシェルリーンが興味を示してきた。


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