表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

841/1356

エンブレムの加工


 ツバとそこに乗ったV字の飾りが完成する。


 机の上にそれを置くと、レィオーンパードがそのツバの飾りを満足そうに見ている。


 見ていて飽きないのかと思う程に見入っている。


 自分のデザインした物が出来上がって、思った通りだったのか、それ以上の出来上がりだったのか、かなり気に入った様子だ。


 そんな様子を見るとしばらく様子を見ようと思ったのだろう。


 新たに材料を持ってきて、自分の物と、アリアリーシャの物を作り始めようとする。


 同じ様な方法で、アリアリーシャの物を作ろうとして、アリアリーシャの兜について、先に修正を加える事にする。


 後ろに髪の毛を入れる為のカバーを追加した事によって、後ろが大きくなってしまったので、バランスを取るために頭の手前の方にバランスを取るためのカバーをつける事にした。


 今度は、特にデザイン的な考え方ではなく、前頭葉を覆うカバーの様に取り付ける。


 頭の中央部分を少し山にする様にして、頭の手前を覆い隠す様に配置すると、ジューネスティーンは、少し考える。


(これって、ツバの飾りと含めて、前頭葉のカバーを作ったら見栄えもいいんじゃないの?)


 考えがまとまったのか、前頭葉のカバーを作ると、そのまま、レィオーンパードと同じツバの飾りを作り始める。


 同じ様に作ると、今度は、前頭葉のカバーと合わせて、ツバの飾りを取り付ける。


 今度は、前頭葉のカバーごとツバを取り付けたので、頭の手前に付けるバイザーの様になる。


 綺麗に見せる感じになり、パワードスーツに取り付けようとした時、待ったがかかった。


「ジュネスゥ、そのまま取り付けるの? 」


 そのつもりだったジューネスティーンは、何を当たり前の事聞くのかと言った様な顔をしながら、アリアリーシャを見る。


 アリアリーシャは、少し不満気にジューネスティーンを見上げている。


 ジューネスティーンが意味が分からない様な顔をしているので、それを見たアンジュリーンが、アリアリーシャを代弁する。


「デザインは、凄くいいのよ。 すごくね。」


 ジューネスティーンは、そう言われて、ますます分からない。


 そんな顔をすると、それを見て、アンジュリーンがため息を吐く。


「デザインと言うのは、形の事で、色も考えてくれたら、もっと、嬉しいのよ。」


 そう言われて、手に持っている前頭葉のカバーを、ジューネスティーンは見る。


(なるほどな。 何だか、少し足りないと思ったのは、色だったのか。 やっぱり、この辺りは、2人に感謝だな。)


「分かった。 じゃあ、色も変えようか。」


 そう言うと、2人の前にアリアリーシャのパワードスーツに取り付けようとした前頭葉のカバーを持っていく。


 すると、レィオーンパードが、口を挟んできた。


「ねえ、飾りだけは、黄色にしてくれないかな。 全員が同じデザインで統一するなら、色も同じ方がいいよ。」


 言われてみればその通りかと、誰もが納得する。


「でも、黄色かぁ。 何だか周りから直ぐに見つかりそうだし、汚れとかも目立ちそうだな。」


「でも、森の中には、黄色い鳥も居るからこの大きさなら問題にならないよ。」


 そう言われると、納得できる様な気もするのだろう。


 森の中に居る小鳥でもカラフルな小鳥も居る。


「じゃあ、デザインを考えてくれたレオンの意見でいこう。」


 女子2人もそれに納得した様だった。


 ただ、カバーの色については少しもめた。


 アリアリーシャの髪の色が白なので、白にしようと言うが、流石にそれは諦めてもらう。


 色々と話が出るが、結局は、紺色に落ち着いた。




 その後は、レィオーンパードのツバを取り付けてから、自分パワードスーツにも同じツバの飾りを付けようと思ったのだが、顔のデザイン変更も有るので、パーツを作るだけにとどめた。




 ジューネスティーンは、ソファーに座って寛ぐことにした。


 カミュルイアンとレィオーンパードは窓際で鳥と戯れている。


 アリアリーシャは、自分の我儘でシュレイノリアに負担をかけていると思い、魔法紋の設計を眺めている。


 魔法紋の設計を見るのに飽きカミュルイアン達を眺めていると、アンジュリーンがお茶を入れてくれた。


「丁度お茶を飲みたかったと思っていたんだ。ありがとう。」


 アンジュリーンにお礼を言い。


 アンジュリーンが顔を赤らめている。


 素直にお礼を言われるとは思ってなかったのかもしれないのだが、ジューネスティーンは、余計な一言を言う。


「さすがは、見た目年齢より実年齢だ。」


 余計な事を言って、アンジュリーンに頭を叩かれると、口元に持ってきていたお茶をこぼす。


 ジューネスティーンは慌てて、こぼれたお茶を拭くが、アンジュリーンは、膨れたような顔をしている。


「一言多い。」


 そう言って拗ねてしまった。




 気がつくと、夕焼けも終わりかけ、夕闇になろうとしているので、一階で夕食にする事にした。


 前衛の兜を取り付けるにあたって、ツバの部分のデザインがレィオーンパードが考えてくれた事でパワードスーツの見た目のデザインも良い方向に変わった。


 色々と修正を加えさせられていたジューネスティーンだが、案外心地良く思っている様な感じが見受けられる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ