89話 ぬらりひょんとの対話
「おぉ、懐かしい顔もいるのぉ。あっはは!衰えたなぁ」
ぬらりひょんは琴巴のお爺ちゃんを見て笑った。
「当たり前じゃ、何年経ってると思っている。わしももうジジイじゃ。いつもとんでもない量のあやかしを引き連れおって全く。」
「あっはは!わしはあやかしの総大将じゃぞ?まぁ、今回はわしも多いと思ったがな。それで、そこの土地神はこないだあった者じゃな。お主がこの戦の目的を知っておると?」
「はい。この戦いは仕組まれていたんです。ある神によって。今から説明します。」
「お待ちください!なぜです!なぜ出て来てしまったのですか!それもこの戦争を止めたいと!?」
ぬらりひょんの隣にいたミイラみたいなあやかしが慌てたように声を上げる。
「えっと、誰でしょうか?」
僕は全く身に覚えのないあやかしに話しかけられて驚く。
「こいつは大幹部の即仏の上秀です。この戦を仕組んだ裏切り者です。」
「ってことはツクヨミの手下?」
僕がそう聞くと周りに緊張が走る。
「ツクヨミじゃと?それは神ツクヨミか?この戦の黒幕は神ツクヨミだと言うのか?」
ぬらりひょんが険しい顔で僕に問いただす。
「そうです。この一連の戦はツクヨミによって僕の神としての力をつけるために仕組まれた戦なのです。」
「最上級神じゃないか。土地神よ、それは本当なのか?それに土地神の力をつけるためじゃと?」
琴巴のお爺さんが驚きと疑惑の顔を浮かべる。
「いと尊きお方よ!それ以上はおやめください!なぜ、この者たちにそんな話をするのですか!お戻りください。すべて私どもにお任せください。必ずや、必要なお力を献上いたします!」
また上秀というあやかしが喚き出す。
「黙れ!上秀、それ以上喚き散らしたらただじゃおかないぞ。」
瀬戸大将が上秀にそう言い放つ。
「続きを。」
ぬらりひょんが僕に話を続けるように言った。
僕はツクヨミから聞かされは話をそのままみんなに話した。
「なるほど。とんでもない話にわしらは巻き込まれたわけか。」
「はい。なので、この戦をやめて手を引いてください。」
「じゃが、こちらが手を引いたとて向こうは手を引かぬのではないか?」
「向こうには陰陽師の冴久と言うものが説得に行っています。僕もこのあと向かいます。」
「冴久?あの小僧が?まぁ、あの黒田家の当主とあやつは仲が良いからな。じゃが、黒田家は止まらんよ。いや、止められんじゃろう。」
「なぜです?」
「黒田家はあやかしを憎んでいる奴らが集まっておるのよ。たとえ誰かの陰謀だとしても黒田家と言う大きな憎しみの塊があるかぎり、この戦いはやめないじゃろう。」
「ふむ。では、交渉決裂かな?」
「いや、そうではない。今の黒田家をバラバラに瓦解させれば、流石に奴らも撤退するじゃろう?」
「それはどうすれば!?」
僕は身を前のめりにして聞く。
「そんなの総大将の当主を殺すしかないじゃろう?冴久もそのつもりで行ったと思うぞ。」
「え?」
僕は素っ頓狂な声を漏らす。
「そうじゃな。と言うか敵の総大将が死ねばそれはわしの勝ちじゃな。よかろう。では、黒田家当主の黒田司の首か黒田家が撤退すればわしも百鬼を引こう。それともう一つ、仲裁役として高位の神を手引きして欲しい。わしにも体裁というものがある。」
「…いえ、説得して黒田家を引かして見せます。高位の神は…」
ー天之光を仲裁役として出しましょう。さっきの雷龍ですー
霞、ありがとう。
「高位の神に関してはこちらにつてがありますので、大丈夫です。」
「ほう?高位の神をそんなにすぐ呼び出せるとは。流石、創造神様じゃな。」
あっははとぬらりひょんが笑った。
「ふふ、止められませんよ。この戦は。あちらの戦力は実はこちらとほぼ互角です。ぬらりひょん様が危険だからと言って潰した昔一度叩いた黒笠と言う組織を覚えていますか?黒田家は黒笠を接収し、手に入れた禁呪をこの戦いで躊躇いなく使って来ますよ?当主の元になんて辿り着けませんよ?」
上秀が不敵に笑いながら言う。
「なに!?やつら黒笠の禁呪を接収しておったのか!」
琴巴のお爺さんが大きな驚いた。
ドン!ドン!ドン!
急に大きな太鼓の音が響き渡る。
とてつもない神の力の塊がこちらに近づいて来るのを感じる。
未完成のまま上がってしまって申し訳ありませんでした。




