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望迷編6


 

 

席に着くなり、クーパーさんはポケットからコインを取り出して、テーブルの上に立てて置いた

「いまから質問をします、コインが表に倒れれば……って、説明はしなくても大丈夫でしょう」

表がでたら……大体は予想できるが、多分嘘とか真実とかわかる類の物だろう。

「嘘なんて言うつもりありません」

「その言葉をそのまま信じる程バカではないつもりです」

きびしい、いや堅い人だ

 

「私は……その信じられないんです、真面目だと評価していた部下がスパイだ、何て話が」

「な、なら俺の話を」

「しかし私の感情や思いなんて、吹けば飛ぶ程の信頼しかありません……ですが、私は信じています」

正しさを証明する為、その為のコインか

どう言う原理理由なのか知らないが、そのコインに証明してもらおうって事だろう。

 

「わかりました、何でも聞いて下さい」

ありがたい!ありがたいじゃないか!!

嘘なんてついてないんだ、"何かが狂ってしまったせいで、俺の知って情報が狂って、世界が変わってしまったんだ"

「では……貴方は他の組織から来ましたか?」

「いいえ!」

感情が入りすぎて、少し大きな声になってしまった、店内なのに……申し訳ない。

 

「……では、貴方の職員IDを述べて下さい」

「はい、IDは……」

コインは微動だにしない、クーパーさんの表情は……めちゃくちゃ変わったけど

「……もう、大丈夫です」

質問は二つで終わった

俺は間違った事……いや間違ってはいるかもしれないが、嘘は何一つ言ってない

 

「ん……とりあえずわかりました」

「どうですか!?分かってもらえましたか!?」

「私が調べた範囲では、貴方はスパイではありません」

よっっっし!クーパーさんを味方に出来たのはデカイ!

他の部署や、おえらいさんには敵扱いされたけど

「直属の上司に無罪って認めてもらえて本当にホッとしましたよ」

 

「そ、そうですか……私も信じてましたよ」

両思いだ!クーパーさんは俺を……

ダメだ、俺は姫川を守って行くんだ

殺してしまったアイツの兄貴の分まで……一生。

「では話して下さい、貴方の話が真実だという前提で聞きますから」

「ありがとうございます!」

俺はこれまでの事を話した

カメラと写真の事、対策ができずに失明作戦を行った事

 

「そんな短期間に薬を作れる人材なんて……」

「博士です、岡部博士」

記憶の片隅にあった名前を出すと、納得してくれた

「彼女は優秀な博士ですし……可能だと思います」

俺の話を不思議そうに聞いている、それが不思議なんだけど……

「俺は土器の後、ケチャップを黙らせる為に働きました、姫川と協力して捕まえて、無事に収容室に届けました!」

 

コインは動かない

目の前の彼女は驚いた顔をしている

「驚かないで下さいね……実は最近の事なんです」

「最近の事?」

「はい、その……不可思議、いえ、ケチャップが逃げ出した事件は最近起きた事なんです。私も今朝知りましたから……末端の貴方が知っているハズないんです」


……へ?

「ちょ、ちょっと待って下さい!」

最近だと!?アレはもう半年ぐらい前の事じゃ……正確な日数は分からないが、多分それぐらい昔の事だ

「もう少し質問をしても?」

「は、はい!もちろんです」

そこからは、過去の出来事の確認だった。

 

真縅に入った日、初めて対処した不可思議

姫川の前のパートナー、そして……

「って事があって、景雲さんとはそこで知り合ったんです」

「景雲……曇天景雲調査員ですか?」

「そうですそうです!あの巨にゅ……いや何でも無いです……」

「今のは……」

「何でもないです!本当に本当!」

 

「ゴホン、まぁいいです」

いや調子に乗るとすぐ余計なことまでペラペラ喋るこの癖は早く治さないといけないな

「ではここですこし待ってて下さい」

クーパーさんは鞄から携帯を取り出して、店外に出ていった

「景雲さんに連絡してくれてんのかな」

呼びに行かなくても良くなった、いやー、助かった助かった!

 

「しかしこのコイン、意味無かったな」

嘘を確認すると倒れる、とか?

「俺は女だ!」

コインは微動だにしない。

「……意味ねーじゃん、コレ」

嘘を確認しても倒れない、唯のオブジェクトか?

「俺の武器は刀だ!」

意味が無いと分かっていても、適当な事を言ってみる


「俺はナイフとワイヤーを得意にしている」

コインが倒れた。

……へ?

「ちょっ……まっ、え!?」

今のは本当の事だぞ?

今のは……間違いだよな?おかしいもん

コインを立てて、もう一度言ってみる

「俺には姉がいる」


パタンと音を立ててコインが倒れた。

「俺は過去に……人を殺した事がある」

やはりコインは倒れてしまう

「これ……倒れてたら真実って事かよ!くっそ!」

何が表だよ!裏表関係ないやつじゃねーか!

「早くここから逃げないと……!」

 

伝票の横に万札を置いて、店を出る扉を開ける

「以外と早かったのう」

「コインを忘れたのが……原因かもしれません」

店の外にはクーパーさんと、オレンジ色の髪の女性が武器を構えて待っていた。

「貴方を拘束します」

クーパーさんは事務的な口調で宣告し、俺に銃を向けた


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