短編2
情景描写中心のお話など。
雨の日に緑を眺めたり、晴れた早朝にもこもこした雲を見たりする話があります。
※こちらの短編集にあるもの
・微ホラー(R-12)要素
ホラー系は、注意書きを書いた上で、後ろのほうにまとめて載せています。
以下、ホラー要素について、かんたんな説明をしています。
必要に応じて、ご活用ください。不要であれば、読み飛ばしてくださると幸いです。
※ホラー要素について
・R-12レベル
・おそらく幽霊系のホラー
・正体がわからない相手から、視線を感じたり、呼びかけられたりするような描写
あらすじ∶だれかから視線を感じたり、声をかけられたりした気がする。でも、だれもいる様子がない。
1、
夕方。雨。春。モノトーンのビル群の一角。ビリジアンの新緑がぽこんと顔を出していた。
無機質なコンクリートに囲まれたなかに、みずみずしい春の萌芽があった。
2、
冬。早朝。晴れ。徹夜明けで、ささくれた気持ちになっていた。
空が白みはじめている。風が強いみたいだった。
大きなふわふわとした雲が、ゆっくりと動いている。もふもふした毛のある生きものが、のそのそと歩いているようだった。
実際には命をもってはいないけれど、生きているものの気配を感じた心地になった。
すこしなごんだ。
3、
朝。雨。外はほの明るい。
街の音を、雨が閉じ込めているみたいに感じた。晴れているときよりも、ふしぎと外の音が静かに聴こえる気がした。
やわらかな雨でつくられた、揺りかごにいるような心地だった。守られているみたいな感覚がする。
波立つ気持ちが、和らいだ気がした。
※以下、微ホラー(R-12)注意。短編が2本あります。
4、
暗闇のなかにいる。だれかと目が合った。
5、
だれかに呼ばれたような気がした。振り返る。だれもいなかった。
(終)
お読みいただき、ありがとうございます。




