71、しばらくの平穏
こうして幼女にてんぷらを食べさせたりするなどしつつも、お食事会はつつがなく終わった。
そして、客室に戻って俺たちは、謎の幼女をクレア達にお任せして部屋で寝ることに。
料理やら何やらで大変な思いをしたが、
「これから全員のクラスメイトを探さないと行けないし、“魔族”か。……しばらくはこの家にお世話になって資金をためて、この世界で暮らしていけるめどが立ってから探しに行くか? 幸い、衣食住は、ここから移動しても補償されそうだしな」
そう思いながら自分の特殊能力について考える。
俺たちは戦闘しなくていいと言われたものの、結果として先頭になっているのがまた……。
「やっぱり、“魔族”との戦闘目的でこの能力がつけられたのか? 女神さまに騙されているのか……考えていても仕方がないな。寝よう」
俺は、よくないことを考えてしまいそうな気がしたので、それ以上、そのことについて考えるのをやめたのだった。
こうして俺達はしばらくクレアの家に住むことになった。
食事などは俺達も……なぜか俺がメインになって作らさせられている気がするが、そんな感じだ。
しかも家を召喚しないとスマホが使えないのが面倒だ。
だがそのおかげで俺たちの世界のレシピが見られたので、試しにそれを作ってみたり、異世界の人とそこにある食材で作れるか、といった話をして盛り上がったりしていた。
また、強化した武器の中で、サラの箒が掃除機になるというものがあったが……本当に掃除機に変形した。
あの、以前ギルドで俺たちを襲ってきて山でも料理勝負をしてきた彼らが、再び約束を破り挑戦に来たり暴力沙汰になりそうになった時、サラがその箒で殴ろうとしたら、その箒が突如光に包まれて掃除機になった。
しかもそのまま、その料理人たちが吸い込まれていずこかに消えてしまう。
いったい何が起こったのか。
あの時はメイドのサラも蒼い顔をしていたが、ごみをためるパックの部分を開くと、そこからにゅうっとその料理人たちがチューブから出されたワサビか何かのように出てきた。
よく分からないが、吸い込まれると真っ白な空間に放り込まれてしまうらしい。
そして今のようにごみの部分を開くと外に出られるようだった。
そんな不気味な効果があるものの、これはなかなかいい方法だったかもしれない。
だってその時以来その料理人たちは俺たちの家に近づくことはなくなったのだから。
そんな日々を俺たちは過ごしていた。
料理以外にも山に採取を行くなどのギルドの依頼を受けたりしていた。
それにはあの幼女も連れて行ったりすることにもなった。
なぜかというと、彼女の親が見つからなかったからだ。
そもそもこんな幼女は知らないとみんな言うらしい。
ちなみにこの幼女、名前も答えない。
名前がないといっていたのだそうだ。
それで寿也に名前を付けてと幼女が言って、カップラーメンに由来する名前を付けそうになり、何とかそれを俺や百合で防いで幼女の名前はライカと決まる。
そうやって、二週間ほど、穏やかな日々が経過したした時、それは怒ったのだった。
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