51、倒す
突如現れた二人の冒険者達。
彼らはいったい何者なのか!
などと心の中で俺は煽りを入れてみた。
だが彼らはいったい何の用だろう?
異世界人だから探していたようだが……そう俺が思っているとそのうちのスキンヘッドが、
「こんな弱そうな異世界人があの“料理人”だけではなく、“魔族”まで倒したというのか?」
「はあ、そうですか」
とりあえず俺はよく分からなかったのでそう答えた。
突然因縁をつけられた関係もあり、関わらない方がよさそうと俺は判断したのだが、それが相手の癪に障ったらしい。
「なんだその気のない返事は! 男なら言い返せ!」
「いえ、俺は波風をあまり立てないように生きていきたいので……」
「……これが、あの“料理人”達を倒した、今話題の強い男なのか!? ただの腑抜けではないか!」
「はあ」
とりあえずそう俺は答えることしかできない。
たまたま巻き込まれたのもあって、降りかかってきた火の粉を払っただけだったりするのだが……というか今の受け答えでこの目の前にいる男性はさらに機嫌を悪くしたらしい。
いったいどう答えるのが正解なんだ?
そもそも突然喧嘩を吹っかけて挑発してくるのって、前時代の不良漫画に出てくる不良というやつか?
俺がそう混乱しているとそこでさらにスキンヘッドが、
「こんな中身が風で吹き飛ぶ紙のようにふにゃふにゃなのは見たことがない! その根性は叩き直してくれるわ!」
「え、えっと、ああ、俺たち今日は、“魔族”と“料理人”を倒すので非常に大変だったので、後日、改めてお伺いするといった方向でいかがでしょうか」
俺は穏便に帰ってもらうため、問題を先送りにした。
どう考えても関わりたくない。
こんな俺たちの世界の“常識”とかけ離れた人物と接触するのは避けたい。
そこで何かが目の前に突き出されるのを感じた。
俺は反射的にそれを避けると、ひげずらの男が、
「ほう、これを避けるか」
「な、なんなんですか!」
俺はそう叫ぶことしかできない。俺のすぐそばには銀色のはナイフが輝いていた。
怖い、怖すぎる。
俺がそう思っているとサラにナイフでの攻撃が始まる。
どうして俺ばっかり!
しかもスキンヘッドまで加勢しようとしている。
そう俺は悲鳴を上げそうになっているとそこで、突然二人が、
「「ぐわぁああああああ」」
そういって悲鳴を上げる。
どうしたのだろうと思っていると百合が、
「突然襲ってくるなんて、この世界の人はどうにかしています!」
怒ったように言っているのを聞いた。
どうやら彼女が手助けしてくれたらしい。
助かったと思いながら俺は、
「でもこれ以上は攻撃されるのは嫌だから今のうちに……」
そう俺は呟いてから、まずナイフを持っている手を攻撃する。
すぐに武器は彼の手から落ちたので後は、
「せいやー」
掛け声とともにまずはひげずらの男の方を床に叩き伏せる。
授業で柔道をとっておいてよかったと俺は思う。
そして一人倒すと、
「な、何が起こって……」
「というわけでもう一人だな。せいやー」
「ぐわぁああああ」
スキンヘッドが焦ったように体を動かしていたが、まだ視界を操作されているのか動けずにいて、そのすきを突くように俺は地面に祖のスキンヘッドも叩き伏せたのだった。
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