47、異世界の食事
異世界の食事を教えてほしい、そう俺たちは言われてしまった。
だが、そういった言い方だと、どういったものなのかがわからない。
それにこの世界にも似たようなものがあるかもしれないし、俺たちの世界で当たり前のようにある材料がこの世界にはあるとは限らない。
とはいえ、話を聞いてみるのもいいのかもしれない。
でなければ何も始まらないからだ。
そう俺が思っているとそこで寿也が、
「カップラーメンはいかがでしょうか」
「かっぷらーめん? それはどういった料理なのですか?」
「お湯を入れて少し待つだけでできる、携帯食料です」
そう寿也が機嫌よくいっていると、そこでギルドに併設された主人、40代くらいの男がうめく。
「それはそのかっぷらーめんとやらが手に入らないと料理ができなくなるな。できる限り身近で手に入る材料で作りたい」
「そうですか……残念です」
「だが、その、かっぷらーめんとやらは興味があるから、後でひとつ購入させてくれ。ほかに何かないか?」
そう店主が聞いてくる。
カップラーメンはひとつ購入してもらえることになったがこの世界のものとなると……と俺が思っているとそこで百合が、
「飲み物みたいなものでも構わないですか?」
「ん? そうだな……確かに女性の冒険者もいるし、俺の弟が女性もターゲットにした店をやっているから……確かに意見を聞くにはいいかもしれない。どんなものだ?」
「えっと……豆乳に黄な粉と黒蜜を入れたものです」
「豆乳は、豆を絞ったものか だが黄な粉? 黒蜜?」
どうやらある程度意訳して伝わるらしい。
けれど黄な粉までは無理なようだった。
そこで百合が、
「黄な粉は、干した豆を炒って粉状にしたものです。砂糖と混ぜて、パンにつけて食べてもおいしいですよ」
「そんな食べ方があるのか。なるほど……。それで黒蜜とは」
「私たちの世界の甘味で……コクのある味がするのですが……この世界の甘いものがどんなものかわからないので……」
「なるほど。ふむでは、いくつか持ってこよう。そして豆乳は、君たちの言っているものだとどれになるのか気になったから今、持ってくる」
そういって主人は奥に入っていってしまった。
そこで俺たちは相談をすることにした。
情報の整理も兼ねて俺は、
「豆乳にも幾つも種類がありそうだ。甘味料にも」
「そうだね。私たちの世界にある似たようなものが使えるといいんだけれど」
「俺は、かっぷらーめんを広められればそれでいい。うむ」
寿也は気楽そうだったので、俺は百合と話すことに。
「この世界の材料で作る、それが重要みたいだ」
「うん。でも、ナスといったものもあったし、以外に似たような香りの食べ物はあるのかなって気がする」
「確かに……。だが作れそうにないなら、どういった食べ物がいいだろう? 定番だとおにぎりだが……」
「この世界にどういったものがあるのか分からないから難しいよね」
といった話をしていると、主人が帰ってきて……その手には液体の入った瓶がいくつかと、粉状のものが入った瓶が三個ほどあって、
「この中から似た味を確認してほしい」
そう俺たちに頼み込んできたのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。




