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第34章 事情聴取 正斗飛び級

 正斗は病院での診察の結果、特に異常は見当たらず、次の日また父と警察署へ行った。そこには保太と父親がいた。保太の父親の顔はとても怖かった。


「保太さん、あなたが誘拐されてされたことを言ってください。」


刑事による事情聴取が始まった。保太は暗く落ち着き払った顔で下のほうを向いていた。


「僕は、連れ去られた後に車に乗せられて、目隠しもされました。そしてどこかの一室に閉じ込められて真っ暗にされて…」


こんなに怖いことがあるのだろうかと正斗は思った。どこか知らない真っ暗な部屋に閉じ込められるなんてことを考えるととても恐ろしくて体がぞっとした。


「トイレはその部屋にあったし、食料や水は犯人が持ってきてくれた。」


その時、また違う刑事が入ってきた。とても激しく入ってきたものなので、全員がびくっとした。


「あ、すいません。実は現場で撮ったヘリコプターの写真からヘリコプターの型番がわかり、また、ヘリコプターが盗まれたことで被害届が出ているものと一致しました。またそこの防犯カメラを特定し、犯人像を予想し、指名手配に出すそうです。」


それは大きな進展だと正斗は思った。さっさとこの事件が終わりを迎えてほしい。早くドッジボールがしたいと強く思っていた。


事情聴取が終わり、正斗は再び狙われても大丈夫なよう護衛をつけてもらった。


 そして次のドッジボールの練習日が来た。今日も投げる練習とよける練習だ。

安藤先生は全体に二人一組になって練習するように言った後、正斗を呼んだ。


「正斗君、君はもう投げる練習は必要ない。よける練習を徹底的にやっていこう。」


正斗は先生と二人一組になって練習を始めた。そして安藤は力強くボールを投げた。しかしなかなかよけられない。しかしこれに関しては、生まれつきのものなので仕方ないのだ。


 30分ぐらい練習し、安藤はチームを二つに分けて、実際にドッジボールをしてみることにした。


「よーい!」バン!!


と号砲が鳴り響くと、ジャンプボールがスタートした。どちらとも背が高い人だった。そして攻撃は正斗側のチームになった。通にボールがいきわたり、ボールを投げた。しかし全然敵には届かす一瞬でキャッチされた。修は相手チームの中でおそらく一番強い選手だ。その修にボールがいきわたり、正斗を狙って力強くボールを投げた。正斗は頑張ってよけた。そして、同じチームの康弘(やすひろ)がとって正斗にボールを渡した。そして自分の番が来たと自分に言い聞かせ、ボールを構えた。そして…。


 少し沈黙があり、相手チームも絶対に取ってやろうと構えていた。そのとき。正斗の腕が動き、力強くボールが発射された。さすがに幼稚園児の反射神経では歯が立たず、修がアウトになった。


 そしてゲームを進めていくと、正斗は足に向かってボールを投げるという戦略を学んだ。その技は相手がボールをキャッチしにくいというだけではなく、足のあたりで跳ね返ったボールがまた自分のほうに戻ってきてまた投げることができるのだ。一番いい時にはこの戦略を使って、5回連続で3相手にボール渡さずに相手をアウトにさせた。そしてよけることもだんだんとコツをつかんできた。


 そしてその日のレッスンが終わると、迎えに来た、信太郎に安藤から面談に誘われた。場所は体育館の一角にあるミーティングルームだった。


「いや――、それにしても正斗君の投げっぷりは本当に感動しますよ。普通に中学生のすごい人ぐらいの力で投げている。」


「ありがとうございますー。あ、そうそう。正斗の同級生の保太君をドッジボールチームに入れてもらいたいのですが。」


安藤はいきなりのことだったので顔がとても面白いことになっていた。


「あ、、そういうことでしたら今から入会用紙を渡しますので、保太さんご両親に書いてもらって、私に提出してください。」


と言われて紙をもらった。


「そして本題に入りますけど。正斗君はとても強いので、小学生のコースに飛び級してもいいんじゃないかと思っているんです。」


信太郎はものすごく驚いた。飛び級なんて言うことを今まで考えたことがなかったからだ。


「わたくしが見た限りでは、とても投げる意からもついていますし、よけ方もだいぶ学んできています。あと戦略的に考えて動く力も少しづつ付いてきていると思いますから。あと、とても強いので、友達もたくさんできると思いますよ。」


正斗は、もっとレベルの高いところで練習をしたいと思っていたので、ちょうど都合がいいと思った。信太郎も賛成のようだ。


「あ、はい。じゃあ飛び級ということでよろしくお願いします。」


そして信太郎は安藤にもらった小学生コース入会申込書を記入し始めた。そして安藤は語り掛けるように正斗に言った。


「小学生コースでは、とても練習が厳しくなるから、頑張ってね。」


そして正斗はふと疑問に思ったことを言った。


「そういえば、先生は変わるんですか。」


安藤は笑いながら言った。


「変わらないよ。あ! 後、小学生コースでは家で自主的に毎日腕立てと腹筋と背筋を30回ずつやってもらうからちゃんとやってよ。」


「はい!」


正斗は威勢のいい返事をした。信太郎は書き終わった入会申込書を安藤に渡し、正斗と一緒に楽しそうにしゃべりながら家へと帰っていった。

第35章へ続く。

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