第30章 事前準備
次の日から、本格的な準備が始まった。午後8時だから朝早くから準備を始めればそれなりの時間がある。刑事はあることを考えた。
「たった今思ったんだけど、犯人はどうやってYビルに行くのかな?」
いわれてみればそうだ。当日誰も入ってこないように現在は閉鎖されているし警備も万全になっている。もう一人の刑事が言った。
「そんなの気にしたって8時にならないとわからないんだから。」
もっともなことを言った。正斗は投球練習を始めた。的に向かって正確に威力を高く投げる練習だ。刑事は野球をやっていたのでいい正斗の先生となった。
「はいもう一球! ダメダメ―そんなんじゃ全然だめだーもう一球!」
スパルタ教育だったが正斗は保太を助けるために根気強く練習した。その練習時間は5時間に及んだ。
「よしよし、よくやった。あんまりやりすぎると肩がつぶれるからこれぐらいにしておこう後の時間は体を休めておくんだ。そこで寝てなさい。」
正斗が起きるともう6時になっていた。7時ぐらいにはここを出発して現地に早めについて準備をしておかなくてはならない。周りを見渡すと正斗以外の人は全員寝ていた。
「刑事さん。起きてよ。」
正斗が言うと軽く寝返りをしてあくびをし、その瞬間跳ねるように起き上がった。
「何?急いで準備しないと!急げ―――。」
その掛け声でみんなが起きた。みんなが時計を確認すると目を丸くし、動き始めた。ただ動いても混乱して歩き回っているだけで一切何もしていない。時間が刻々と過ぎた。正斗は怒った。正斗はこう見えて起こると怖いのだ。ボールを正斗はわけのわからないことをしている人たちにボールを発射した。ボールは見事に命中し、正気を取り戻した。
「ちゃんと準備しろ!」
「はい!」
幼稚園生の子供が刑事を従える変な状況だったが、やらなければいけないことを把握して、正斗を含むみんなは準備を始めた。
最終確認を終えるともう7時になっていた。もうそろそろ出発しなければいけない時間だ。みんなは円陣体系になった。
「絶対犯人をやっつけて保太を助けるぞー!!」
「「「おおぉぉぉーーーーーーー」」」
正斗たちは保太を助けるために心を一つにした。全員が覆面パトカーに乗りこみYビルを目指して走り始めた。
第31章に続く。




