第21章 副園長先生の体罰
正斗たちは、教室にしぶしぶ入った。それぞれの教室に4人が入ると副園長先生は教室に鍵を閉めた。
『ガチャ。』
正斗はこの瞬間、「このまま出されなかったらどうしよう。」と思い、冷や汗をかいた。正斗は時計を見た。まだ7時だ。全然眠くないし遊ぶこともなくなった。それでどうやって朝まで過ごすのだろうか。義博と修はいつのまにか寝ていた。そして時計を見た。7時1分。1分しか過ぎていない。正斗は罰則の厳しさをしみじみと感じた。
正斗は床でゴロゴロしながらどうしようかと考えていた。7時30分ごろだろうか。正斗は我に返ると、扉から音が出ていることに気が付いた。
『ガチャガチャ、ガチャガチャ。ガチャ!』
最後に大きな音がしたかと思うと扉がものすごい勢いで開いた。
「正斗!義博!修!」
名前を呼んでいたのはさっきの通と鉄太郎だった。そして正斗はそばにかけよった。義博と修は一向に起きる様子がしない。
「何しに来た。」
正斗は聞いた。
「町民に謝ろう。」
通は義博と修に駆け寄って、コショコショをした。2人はコショコショに弱いのだ。
「いくぞ、放送室へ。」
正斗は驚いた。また放送室に行くなんて思いもしなかった。2人もしぶしぶついていくことにした。
今度は先生が来ても気が付かれないように低い姿勢で動いた。そして無事に放送室についた。鉄太郎は言った。
「時々、先生が放送するのを見ることがあるんだ。だから放送の仕方は知っているよ。」
そして、放送機材をいじって今すぐにでも放送ができるようにセットした。もちろんさっきと同じ音量だ。そして、通は口をマイクに近づけた。そして町中の人に敬意をこめて話し始めた。
「町の皆様。先ほど、A幼稚園から大音量の放送を流してしまった件について謝罪したいと思います。先ほど大音量で放送を流したのは私たちです。本当に申し訳ございませんでした。謝罪は、年長、立花通でした。」
立花が口からマイクを遠ざけたのと同時に先生がたくさん放送室に入っていった。5人はうで、腹、頭をつかまれて、強制的に外に出された。引きずられながら通は叫んだ。
「ぼくは町のみんなに誤っただけだ!! 悪いことはしていない!!」
副園長先生も叫んだ。
「だいたいあなたたちは罰則を受けているのにも関わらず教室の外に出てふさわしくない行動をしているからいけないのよ! 謝るのだって明日にすればいいじゃないか!」
「うるせー! 副園長! 先生だって後で謝るほどより怒られるって言ってたじゃないか!」
「時と場所っていうもんを考えろ!」
「副園長の嘘つき!」
「何だと―!」
長い口論が続いたのち、副園長はとうとうキレてしまった。そして職員室に入っていった。ほかの4人は何も言うことができなかった。そして副園長が戻ってくると、その手にはナーフ銃があった。正斗は、幼稚園では園児に対して体罰は許されていないから単なる脅しだと思った。
「は、それで僕を誤らせる気か! 卑怯者!」
それを聞いた副園長は大きく銃を構えて、通に銃口を向けた。
「私が卑怯者だと―! ふざけるな―。」
そして副園長先生は引き金を引いた。玉は銃口から飛び出し、かたいとも柔らかいとも言えないゴム製の玉が通るのほおを直撃した。
「武力で白状させるなんて卑怯者!」
「卑怯者というなといっただろう!」
副園長先生は引き金を引いた。玉はのどに当たった。
「ウエ。」
通は吐きそうになった。
「さあ、謝れ!」
「僕は何度でもいうぞ! 卑怯者! 卑怯者! 卑怯者! 卑怯者!」
副園長先生はナーフ銃を連射モードにした。銃がうなっている。そして引き金を引いた。そして、たくさんの銃口から沢山の玉が超高速で出てきた。副園長は笑みを浮かべながら体全体にぬかりなく玉を当てた。玉がなくなるまで発射し終えると、通は気絶しかけていた。
第22章へ続く。




