第14章 晴美の判決
晴美は、警察署にある取調室に連れていかれた。そしていきなり厳しい言葉をかけられた。
「晴美さん! あなたは自分がしたことをわかっているんですか!」
「はい………。」
晴美はあまりの威圧感に言葉が出なくなてしまった。
「あなたがしたことは、公務執行妨害に当たります。放送の仕事などを妨害したのだから当然ですね。ちなみに公務執行妨害は、5年以下の懲役、禁錮、または50万円以下の罰金です。」
晴美は、涙を流し始めた。あまりお金のない家庭で暮らしているので、50万という大金は払えそうにない。たとえ懲役、禁錮でも、子供や夫に迷惑をかけてしまう。自分の精神面でも気がくるってしまうかもしれないと思うと悲しくなってくるのだ。
晴美は、取り調べ後、留置場に放り込まれた。そして、毎日泣いてばかりいた。留置場に入ってから1週間が過ぎると、留置場から出され、裁判所へ連れていかれた。
「警察さん。どうか私を許してください。」
晴美は、罪を軽くするよう願った。
「さあね。それは法廷で決まることだ。今は分からない。」
と、ぶっきらぼうに言われた。
晴美が法廷に到着すると、色々な知っている人が見えた。雪子、園長先生、神原、冬森、北野などがいた。しかし、京子はいなかった。
「今から、森口晴美被告の裁判を始めます。」
そして、名前や、職業、住所を聞かれた。
「森口被告は、A幼稚園運動会時に、放送席を乗っ取り、運動会進行の妨害をしました。これは、公務執行妨害罪に当たります。」
検察に起訴内容を発表された晴美は、自分のしたことを改めて悔やんだ。するとそこに京子が入ってきた。その手には手錠が掛かっている。
「西田被告は、自分が晴美を動かしたのだといった。」
検察官が言った。実は、晴美は京子に雪子を退園させようと言われて、無理やり協力させられたのだ。しかし京子に罪を着せまいと、京子をかばったのだ。
「森口被告、これは本当ですか。」
「本当です。」
晴美はまた泣いた。体の水分がすべて抜けそうだ。
「西田被告の判決はすでに出ています。懲役3年です。」
そして、検察側の求刑が発表された。
「裁判官。懲役1年の判決がふさわしいと思います。」
その後弁護士の主張が行われた。
「西田被告にやらされたものなので、無罪を主張します。」
そして、判決が言い渡された。
「懲役10ヶ月の判決を下す。」
そして、裁判は終わった。晴美は、泣きながら刑務所へ送られた。
第15章へ続く。




