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14話 襲撃と奪還

私は、もうすぐ死ぬと思う。

いや、死ぬより酷い目にあうのかもしれない。それは、私の上で汚い笑みを浮かべているこいつ次第だ。

こんな北よりの地方で現れるはずもない、ハイオークども。



オーク達は他種族の女を襲うのを好む。そもそも、魔物は南から流れてくる魔素により発生するのであって、繁殖することは出来ない。



様々な研究者達が、このオークの行動に疑問を持っていたが、今なら分かる。

純粋に楽しんでいるのだろう。他の種族の泣き叫ぶ顔を見て。


この汚れた笑みを浮かべる顔は、そうとしか思えない。

だか、抵抗する気力は起きてこない。



仲間を失った。もし、逃げれたとしてもその先何をすればいいのかわからない。このままみんなと同じ所へ行った方がマシだ。


いつも私とルークの言い争いを納めてくれていたセシルは、ハイオークに食われていた。


口が悪くトラブルを起こすことの多かった私にも優しくしてくれたルルは、腕をもがれて何処かへ連れていかれた。

早く血を止めないと死んでしまう。まあ、オークにそんなことを期待しても無駄だが。


冒険者に成り立てのころ、一人で孤立していた私をパーティーに誘ってくれたルーク。

私だけでも逃がそうと囮になってくれたが、結局別のハイオークに捕まってしまった。

ルークは、私たちの中では一番強かったが、Bランクのハイオークを複数相手にしては長くは持たない。




なぜかこんなときに、森に入る前に助けた男のことを思い出す。

あいつは、無事に町にたどり着けたのだろうか。



ルークは、よく善い行いは巡りめぐって自分に返ってくると言っていたが、おもいっきり不幸になっているではないか。

助け損だ。



もっとみんなと冒険したかったな。

したいと思っていたことも、行きたい所もある。

それに。



「パフェたべたかったな。」



こんなときに何を考えているんだろうと、自分でも思う。

少しくらい逃避したっていいだろう。だって、もうすぐ死ぬんだから。



「そういえば、そんな約束もしていたな。」


「え?」



私の目の前にいたハイオークが吹き飛んだことにより見えたのは真っ黒な槍を二本抱えた見覚えのある顔であった。







~~~~~~






「そういえば、そんな約束もしていたな。」


「え?」



今までと同じエルギアスとルカギアスの合わせ技で、リーランに襲いかかろうとしていたオークを吹き飛ばす。

どうにか、リーランだけは助けることは出来そうだ。



ここに来るまでに、何度かオークやでかいオークを倒しているので、かなりレベルが上がった。

スキルポイントも即行で移動しながら使っているので、不意打ちであれば一撃で化け物オークを沈めることが出来た。





~~~


名:蓮池史也


レベル:14 (up)


スキルポイント:0

ユニークポイント:0

メンタルポイント:0


 スキル


パッシブ


陣魔法補助 LE:1

終焉属性補助 LE:11 (up)

槍術補助 LE:51 (up)

両手装備補助 LE:26 (up)

身体能力強化 LE:41 (up)

生命・魔力自然回復強化 LE:31 

魔力操作補助 LE:20

生命・魔力増強 LE:20

バースト補助ドレイン LE:20 (up)

条件強化《呪い武器装備時》 LE:10 (new)


アクティブ


-


アクション


陣魔法 LE:1

槍技 LE:15


ユニーク


バースト LE:15(up)

身体昇華 LE:4(new)


メンタル


一般言語理解 LE:-

フォルテ LE:6

上限消失 LE:-

誓約《レベルアップ条件》 LE:-

属性《終焉》 LE:1


タレントスキル


転移者

フォルテ

無限廻廊

バーストフォーム

陣魔法適正

終焉属性適正

双槍士

超人

契約者

泉人

運命からの祝福



~~~




恩人のほとんどを死なせてしまった。せめて、リーランだけでも守りきろうと思い、唖然とした様子の彼女と向き合った。



「リーラン、立てるか?とりあえず、ここを離れよう。かなり周りを荒らしているから、やつらもキレてるはずだ。」



すぐ逃げた方がいいだろう。親玉らしきやつにも会っていないし、化け物のボスとかヤバそうだ。

最後に残った彼女だけは、守りきらなくてはいけない。

起こそうとリーランに手を伸ばすが、振り払われた。



「みんなは?あんたが、ハイオークを一撃で倒せるなんて。

 でも、そんなに強いなら、みんなは無事なのよね?」



今にも泣き出しそうなくらい瞳に涙を溜めている。



「ルークは?ルルやセシルは?みんな大切な、」


「間に合わなかったよ。すまない。」



リーランの溜まっていた涙が一気に溢れた。

ルークとセシルはやつらに喰われて、ルルはオークに上にのられたことで、バラバラになっていた。

無事なのは、彼女だけだ。




落ち着くまでそっとしておくか、無理矢理にでも連れて逃げるか悩んでいると、急にパタリと倒れた。



リーランも何かされていたのかと焦ったが、どうやら眠っているようだ。

相当疲れていたのだろう。






そのまま抱えて逃げようかと思ったが、こちらに近づいてくる足音が聞こえる。かなりでかそうだ。

リーランを抱えているときに襲われたら、彼女に被害が及ぶかもしれない。



彼女をその場に寝かせ、足音の方へと向かった。

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