そうなん
この作品は「oso的 キノコ擬人化図鑑」の二次創作作品となります。登場するキノコの娘の設定と世界観には「叶エイジャによる独自の設定と解釈」が含まれます。ご了承ください。
拝啓、父さん、母さん、妹へ。
一年ぶりでしょうか、ご無沙汰をしております。
長らく勝手気ままな生活をしていた俺が無事就職でき、そろそろ二年。
そろそろ仕事も慣れて……すみません、嘘はやめます。
たぶんクビになっているでしょう。
無断欠勤あたりで。
……ごめん。
「朝か」
木漏れ日に呟いた俺の声は、果たして音となっていたのか。
痛い。気だるい。
しかしそれ以上に、寒い。
「うぅ……死、ぬ」
いわゆる「富士の樹海」に来てから、おそらく三日目の朝。俺は死にかけていた。
自殺の名所という俗説があるが、俺はなにも死にに来たわけじゃない。
なにより最近、やっと仕事にも慣れてきて、合コンで知り合った娘とも上手くいきかけてる今日この頃。生まれて二十五年、ついに訪れようとする春を前に死ぬのはよほどのマヌケかアホだ。
……ああ、そうなると俺はアホか、マヌケか。
現に今、死にかけてるんだからな。
「ト、リュ……フゥ」
この辺りでトリュフが見つかったという話があったのは、先月の中ごろ。
キノコの事をよく知らない俺でも知ってる、世界三大珍味。それがトリュフだ。
ヨーロッパではじゃがいもくらいの大きさの白トリュフが、百万円はするそうだ。
ならば、その半分ほどのサイズでも見つければ俺の給料の数ヶ月分はするはず。ガセネタだ見間違いだと世間が見向きもしない今がチャンスと、俺の本能が告げていた。
しかも売って終わりじゃない。目指すはトリュフ栽培による副業化!
今、副業って流行ってるもんな。
と、そんな人生計画を練りながら、なんとか休みをとってここに来たのが三日前。
遊歩道から外れた、目星を付けておいたポイントを探索していたまでは良かったのだが……
――その日の暮れ方には、見事に遭難していた。
なるたけ菌解説、娘解説、イラストイメージに沿って書きたく思います。
※キノコの採取、摂取は全て自己責任。発生した事故に当方は責任を負いません。
用法用量を守って楽しいキノコライフを!(oso様サイトより一部抜粋)




