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ふと目が覚めると

 ふと目が覚めると俺の耳に祭りの楽しそうな声が入ってきた。


(人間共め、祭りなんかしやがって)


 そう思いながらも人間たちの歌を聴いていると、何やら見知った名前が聞こえてきた。


「新緑の女神フローリア様! 今年も我らを見守ってくださいませ!」


 その言葉に俺は戸惑いつつも納得はした。


(フローリアか。俺より名声も富もない【下級神界】の神だな)


 ここで一度説明しておこう。


 神の世界は【下級神界】【神界】【上位神界】に分かれている。


 その中で俺は【神界】のエリートだった...というわけだ。


 当然全ての神の名前と逸話をある程度は網羅している俺だったが、フローリアは大したことのない下級神だと俺は思っている。


 所詮はこんなチンケな村の守り神程度の存在だしな。


 武勇伝でブイブイ言わせてきた俺とは格が違う。


 と言いたい所だが...。


(今となってはどうだろうな? 神の肉体も神器も持たない今の俺では【下級神】でさえ勝てるかどうか...)


 とは思うもののそれさえ馬鹿馬鹿しいと思わずにはいられない。


(俺は全てを諦めたんだ、今更何をどうしようというんだ?)


 もう神界のことなど考えたくもなかった俺は天井を見上げてぼっ〜としているのでした。

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