2026年2月のなろう小説投稿作品データ抽出方法“ 超”簡単API解説その2
いつも私の作品を読んでくださっている皆さまに、心から御礼を申し上げます。
小説を書くことは、ずっと感覚の世界でした。
面白いかどうか。続きが気になるかどうか。読者様の心に何かが残るかどうか。
けれど、ある日ふと思ったのです。
「私は戦場に立っているのに、地図を持っていない。」
ランキングが爆騰がった日の高揚感。その後、静かに落ちていく現実。
なぜ伸びたのか。なぜ止まったのか。感覚ではなく、数字で見たい。その衝動が、すべての始まりでした。
なろうにはAPIがあります。作品情報を機械的に取得できる仕組みです。私は勇んでコードを書き始めました。(もちろんAIに書かせました)
requests は取りに行く道具。
pandas は表にする道具。
time は、怒られないための待機。
まずは玄関口を指定します。
ここにリクエストを送れば、作品情報が返ってくる。
――はずでした。
しかし現実は甘くない。
「HTTPエラー」
「JSON変換失敗」
「2000作品以上は検索できません」
⋯⋯
⋯⋯
なろうAPIには、1検索条件あたり2000件までという制限がありました。
月単位で取ろうとした瞬間、弾かれました。
ならば日単位で。ダメ。時間単位で。ダメ。3時間。1時間。ついには分単位。
どうやら⋯深夜0時からの投稿数が2000件超。
私は悟りました。「ここは投稿サイトではない。巨大な生態系だ」
最初に私が(AIが)考えたのはジャンル分割でした。
全ジャンルを一気に取れば2000件制限に当たる。ならば、ジャンルごとに分ければいい。
AIの言う理屈は正しい。しかしそれでも足りない。
私はまだ「上澄み」しか見ていないのではないか――その疑念が消えませんでした。
突破口は、並び順でした。
更新順。古い順。評価順。ブクマ順。週間ポイント順。同じ2月でも、見える景色が違う。
そこで私は(AIは)決断しました。
全ジャンル × 全並び順を総当たりする。
異世界 × new
異世界 × hyoka
恋愛 × weekly
市場を細かい断面に切り分け、それぞれ2000件の検索量上限まで取得する。
“全部を取る”のではない。“全体を再構築する”。発想を変えた瞬間、道が見えました。
ここで重要なのが、この一行です。
"lim": 500
APIは1回の出力制限は500件まで。しかし検索条件全体の出力制限は2000件まで。
制限500件はページサイズ。制限2000件は検索総量の上限。この違いに気づくまで、私は(AIも)何度も迷子になりました。
だからページ送りをする。
start = 1
start += 500
time.sleep(1)
そして、サーバーに嫌われないように待つ。まるで敵陣に少しずつ兵を進めるような感覚でした。
私は(AIは)“安全装置”を書きました。
2000件制限なら "OVER2000" を返す。通信エラーなら諦める。全部を制御しようとすると壊れる。制限の中で最適解を探す。エラーはヒントでした。
全ジャンル × 5方向で取得すると、同じ作品が何度も現れます。だから最後にこれを実行します。
df = df.drop_duplicates(subset="ncode")
Nコードで重複削除。
そして本当に2月だけかを最終確認。
df = df[
(df["general_lastup"] >= "2026-02-01") &
(df["general_lastup"] <= "2026-02-28 23:59:59")
]
なぜ二重チェックするのか。それは――ズレが起きるからです。
およそ30分を要するスキャンの最中、検索単位500件のページ送りの最中に更新が入ると、500件目が次ページにも出る。501件目が飛ぶ。
コンピューターは完璧でも、なろう市場が目まぐるしく(1投稿/8.18分、1更新/5.96分)動いているため結果が揺れます。
ログが流れます。
=== Genre 101 ===
order=new
1,000件。
⋯
5,000件。
⋯
6,000件。
そして最終的に――
6,768件
最終更新日最大:2026-02-28 23:57
私は少し感動しました。これが“なろうの2月”だ。
出力されたCSVに並ぶ、作品名、ジャンル、文字数、評価ポイント、ブックマーク数、完結フラグ…それはただのデータではありません。
そこには、書き続けた人。途中で止まった人。爆発的に伸びた作品。静かに埋もれた物語。すべてが詰まっています。
なろう小説を投稿し始めて3ヶ月。ついに「戦場の地図」を手に入れました。
APIと格闘した時間は、物語を書く時間と同じくらい濃密でした。コードを書くことも、小説を書くことも根底にあるのは同じです。
「好きだから、相手の事を知りたい」
戦いの怖さは消えません。けれど、輪郭は見えました。これから、この地図を片手に物語を書こうと思います。
数字に支配されるためではなく、物語を、もっと深く理解するために。
条文小説 拝
勢いだけで書いたエッセイとは違い、小説は結構頑張って書いてます。
以下に私の作品へのリンク貼ってます。手に取って頂きさえすれば絶対面白いと思いますので、是非いくつかの作品の触りだけでも読んで頂ければ幸いです。
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