決戦Ⅱ
ブックマーク数の増加が途絶えてしまった。ちょっと悲しいです。あと、ランキングからも落ちました。戻れるように一層、頑張ります。
すると、驚いたことに一瞬、忍者の全身が水色に光った。なぜ、驚くべきことかといえば魔力というのは確かに全身をめぐらせることの出来るものだが、綴ることによって発動する魔法や魔法式による発動では魔力が全身にめぐったりはしない。もちろん、自然に魔力がめぐるなんてこともない。
つまり、意識的に全身に魔力をめぐらせたということになる。ということは下から炎が噴出するという危機的状況でわざわざ魔力を全身にめぐらせたということだろう。じゃあ、なぜそんなことをやったのかといえば身体強化をしたいからということなのだろう。そこに行き着いた俺はそんなことで身体強化できたことに驚いた。ただ、それ以外に考えられない以上俺は疑ったりはしない。そう考えている間にちょうど亀裂が入ったところにクナイが投げれられる。だが、厚く張ったのが功をそうしたのか結界に大きい亀裂が入っただけで済んだ。
その亀裂の入った結界をさっきと同じように魔力で補強すると俺は魔力感知のスイッチをオフにして女への対策を一瞬でたてた。俺は魔法式をさっきとは違い5秒もかけて圧縮、数字を代入。すると、忍者の周りに俺の想像通り炎の壁が出来た。そして、それを維持するための処理をしつつ俺は身体強化魔法を行使するために呪文を早口で言いながら高速で綴る。
「ああ、女神よ。美しき女神よ。そなたの力の一部を貸しておくれ。我は神の子の人なり。神の子なり。女神よそなたが慈悲深い女神だと信じ我は望む。我に山河を打ち砕く力を。馬のような速さを。神体強化」
俺は自分で綴った魔法名に若干驚きながら女の居る炎に突撃していく。炎で殺れ《やれ》ばいいと思う人も居るだろうが忍者を焼いてしまうと死ぬか重症を負うだろう。なので炎で焼くことが出来ないのだ。だから、俺は両手両足を折るか押さえ込むを選択した。俺は疾風になったかのように錯覚するぐらいの速さで炎の中に突っ込んだ。アンチフィジックフィールドのおかげで熱くはない。
中に入ると女が僅かに表情を変え笑う。すると女が消え女のいるところに非常に小さい校庭にでもありそうな石が出てきた。炎を解除し見回したものの屋上には女の姿はなかった。恐らく身代わりの術を使われたのだろう。そう考えて屋上から校門を見ると校門を有り得ないスピードで駆け抜けていく女の姿を俺は見た。
どうやら逃げられたらしい。これはマズイな。このままだと女と交戦した男とどっかに報告されてしまうだろう。(まあ、仕方ないな。アイツを仕留めていたらそっちの方がヤバイことになっただろうからな。それに俺達は人を殺す覚悟などないのだから)
俺はそんな人間にはなりたくない。(いずれは、ならなきゃいけないだろうな)そうだろうな。俺はこれから始まるトラブルを想像して{ハァ}ため息をついた。