身につけるものは、マワシのみ。ガチンコのガチンコ。それが女子大相撲だ。
うら若き19歳の乙女である私が戦うのは土俵の上だ。
それは比喩的な意味で言っているのではなく、私は本物の土俵の上で戦っている。
一昨年の春、高校を卒業した私は、女子大相撲の門を叩いた。
女子大相撲とは、一般にはまだ知名度が低いが、女の力士たちが土俵の上でその力と技を競うという、本物のガチンコの大相撲である。
身につけるものは、男子と同じ、まわしのみ。
髪は日本髪に結い上げ、茶髪もパーマも許されない。
一応、お化粧はするが、取り組みが終われば汗でグチャグチャになるし、負けた悔しさで涙が出てくることもある。
年頃の娘がおよそ人には見せたくないような姿を晒して、神聖なる土俵の上で目の前の相手をぶっ飛ばす。
それが女子大相撲だ。
力女と呼ばれる女の力士は、まだそんなにいない。
でも、中には外国人もいる。
年齢は18歳から26歳まで。
みんな若い。
それまで普通の女の子だった少女が、入門と同時に四股名をもらい、まわし姿になる。
入門には身長体重の制限がない。
私は背が低く、身長156センチしかない。
全力女の中で2番目に小さいが、体重は100キロを超える。
ほとんどの力女が100キロオーバーのため、セクシャルな期待をした興味本位の男どもはそこで撃沈する。
私たちが追求しているものは強さだ。
強くなるために太り、太った体を相手にぶつける。
本物のガチンコのガチンコのガチンコ相撲。
それが、この女子大相撲である。




