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偉大な一歩

いつも読んでいただき感謝です。


 サクヤを宥めすかして、

何とか落ち着きを取り戻させる。


「旦那さまぁ、旦那さまぁ、旦那さまぁぁ」


 いや、むしろ興奮して悪化している。

 サクヤは俺の隣でスリスリしてベタベタしたかと思うと

 祝いと称して急に俺の周囲を回りはじめ、

『ズンダッタ』『ズンダッタ』とヘンテコな舞いを踊る。


 相変わらず、突拍子もないサクヤに苦笑いしながらも

懐かしさがこみ上げてくる。


 とりあえず、記憶を取り戻したが思った程

自分自身が変化したようには感じられなかった。

 自分が経験した記憶というよりは知識として

 過去の出来事を記録として保存している感じだ。


 ただ、目の前のサクヤだけは例外で特別だった。


「サクヤさんや、少し落ち着きなされ」


「何を言う旦那さまぁ、

 これほど喜ばしい出来事があろうか?

 いや、ないのじゃぁぁ」


 うん、しばらくは放置だな好きにさせておこう。

俺は生暖かい目でサクヤを見守る事とし、

蘇った記憶の情報を整理する。


 元々がこちらの世界とは言え、直近の前世は異世界で、

ある意味で転生者とも言える………紛らわしい。


 と言う事で俺は前世の感覚でステータスを確認してみる。


 ――――――――――――――――――――――――――

 名前:天城光彦アマギテルヒコ

 職種:家なき子(ホームレス)

 種族:人間(神族)

  LV:3

  HP:12/33

  MP:0/0

  GP:15/1099511627775

 筋力:8

 体力:7

 敏捷:8

 知性:5

 精神:9

 幸運:3

 

 ・スキル

 『天生輪廻(テンショウリンネ)


 ―――――――――――――――――――――――――


 見えた……でもクソ弱かった。

 それに職種が……それって職業なのか?

 しかも、知性が微妙に低い、何か悪意を感じる。


 神力はそれなりにあるが回復していない。

 スキルのチート系は全てなくなっていて元々のしか無い。


 異世界の平均レベルの冒険者で基本ステータスは50前後。

 一流と呼ばれる人物は100を超える。

 異世界にいた時の俺は神力をステータスに変換出来たので

 平常時でも100前後を維持していた。


 余りの自分の雑魚さに絶望しつつ、

心を慰めるため踊り狂うサクヤを見つめる。

 すると息を合わせたように目が合った。


 サクヤは踊りを止めると俺の胸に飛び込んでくる。

 胸に顔を埋めるとオデコを当てグリグリしてくる。

 その意地らしい仕草に顔が緩む。

 自然と長い黒髪を梳くように頭を撫でる。


「旦那さまぁ、大好き、愛しているのじゃ」


「ああ、今なら間違いなく言える

 サクヤ、俺もお前を愛してる」


 二人の想いが重なり、サクヤと俺は強く抱きしめ合う。

 自然と唇が重なり、お互いを求め合う。


 サクヤとイチャイチャしてていると、

神力が戻ってくるのを感じる。

 時間を忘れてキスやら何やらに没頭し、

気付けばだいぶ神力が回復したところでお互いに頷く。


「ちなみに、今の体は童貞だから」

「妾ももちろん未通女(オボコ)じゃぞ」


 サクヤの手を取り絡め合う。力を解放すると体が浮いた。


「成功だ、俺は浮いている」


 場所が違えば微妙な発言たが、

童貞を捨てるための大きな一歩だ。

 確かに初体験から3Dアクロバティックな動きに

挑戦するのはレベルが高い。

 いかに記憶で数々の体験(プレイ)をしてきたとしても

今の俺の心は紛うことない気高き童貞だ。

 その心に恥じること無く壁を突破し頂へと至ってみせる。

 

 俺の覚悟を感じ取ったのか、

サクヤも大きく頷くと絡めるキスをしてくる。

 それに応えるように強く抱きしめと、

光が俺達に集まり始め大きな光になって俺達を包み込む。

 その光に包まれた俺達は一糸纏わぬ姿となる。

 光は俺達の想いに反応し輝きを増し続けると、

太陽を彷彿とさせる光量と熱量を発し周囲の空間を歪める。


 これより創生の儀を始めん―――――


読んでいただきありがとうございます。

少しでも楽しめましたら。


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読み進めて下さいましたら幸いです。


宜しくお願いします。

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