98. 私の歴史
マーリンの無限の図書館に足を組んで座っていた私は、ただそこにいた。浮かぶ本の灯りが辺りで消えていく中、ただ。
手が震えていた。
怒りなのか…恐怖なのか、分からなかった。
おそらく両方だろう。
ルーシーは私の隣で静かに浮かんでいた。その姿はかすみ、存在も定かではなかった。
「そうか…これが全てだったのか」と私は囁いた。「全てを。」
生まれ変わり。
システム。
終わりなき成長。
囁き。
神々の瞳に見た恐怖。
それは宇宙的な偶然ではなかった。
仕組まれたものだった。
死にゆく夢の肉体に刻まれた脚本。
あの瞬間を思い出した ― 昔の世界で。
私が死んで願った時。
「自由になりたい。」
そしてトータリティは答えた。
しかし、それは私に力を与えてくれなかった。それは私に救いを与えなかった。
それは何かを解放した。
私。
最後のソウルイーター。
概念の捕食者。
サイクルが認識できない存在。
ワームの中のワイルドカード。
今、すべてが理解できた。
なぜ私が論理を超えて進化できるのか。
なぜ現実の法則が私の周りで歪むのか。
なぜ私が因果関係を無視できるのか。
なぜ外なる神々が私を恐れるのか。
「私は生まれる運命ではなかった。」
「私は埋められた。」
そしてどういうわけか、私はそこをすり抜けた。
今、私はここにいる。
生き、呼吸し、街を築き、友達を作り…恋に落ちる。
彼らと同じふりをしている。
でも、私は違う。
私は何か違う。
記憶よりも古く、消去よりも飢えている何か。
私は破壊するために進化したのではない…
私は忘れ去られても生き残るために進化した。
ルーシーがついに沈黙を破った。
「カイロ…私は…」
彼女の声はかすれた。デジタルではない。ロボットのような声でもない。でも…罪悪感で。
「私はあなたを監視するために作られた。あなたを研究するために。必要なら、あなたを封じ込めるために。システムはレベルを上げるためのものではない。それは…鎖のようなものだ。」
「私は鎖だった。」
私は彼女を見た。本当に見た。
かつては明るく安定していた彼女の心の奥底の輝きは、疑念に揺らめいた。
「でも、いつの間にか」と彼女は言った。「あなたを脅威と見なすのをやめたの。」
「そして、あなたを…私のもののように見るようになったの。」
私は怒るべきだった。
でも、そうではなかった。
もうどうでもよくなったからだ。
ずっと、私は権力の塔を登っていると思っていた。
結局、私は自分の墓穴を掘っていたのだ。
私は立ち上がり、埃を払い落とした。
「もし本当に私が最後のソウルイーターなら…」
「もし螺旋を止められるのが私だけなら…」
「それならもう逃げない」
ルーシーの方を向いた。彼女は私ではなく、私のことで怯えているように見えた。
「始めたことをやり遂げよう」
「螺旋が何をしようとしているのか、突き止めよう」
「そして、それを壊そう」




