45. 原初の娘 – エロウェンの昇天
ライラ / エロウェン 視点
外界の空は幾度となく砕け散った。一つ一つの亀裂は、定命の者には計り知れない規模の力がぶつかり合う象徴だった。
そして、その中心には――
エルーン:精霊神、エロウェンの母。
彼女は単なる女神ではなかった。
彼女は源泉だった。
あらゆる精霊の。
あらゆる魔法の。
あらゆる魂の。
「娘よ、あなたは成長したわね」エルーンは穏やかながらも重々しく言った。「でも、まだ十分じゃないの」
そして、身振り一つで、彼女は魔法の法則を書き換えた。
私はそれを感じた――
魔法そのものが消え去った。
私たちの流れは断ち切られた。呪文は崩壊した。現実は歪まなくなった。
「彼女は…彼女がそれを消したのか?」私は息を呑んだ。
「ええ」エロウェンは囁いた。「彼女はいつでもそうできた。でも、私はもう普通の精霊じゃない…」
彼女は手を挙げた。
そして、今まで一度も使ったことのない技、精霊拒絶が彼女から湧き上がった。
エルーンの権威に逆らう力。まるで子供が母の掟を否定するかのように…反抗心からではなく、アイデンティティから。
魔力が戻ってきた。修復ではなく、消されることを拒むことで。
私は待たなかった。
「私を守れ!」
私はオーラを集めた。純粋で、溢れんばかりに。
「天竜拳!」
私は彗星のように舞い上がり、無限の光に照らされた拳を振り上げ、
エルーンの心臓を直撃させた。
彼女はよろめいた。
痛みからではなく。
衝撃からだった。
「あの…」と彼女は囁いた。「あなたは…希望を…突き刺したのね。」
その時、エロウェンは行動を起こした。
彼女は攻撃しなかった。
彼女は抱きしめた。
「母さん、あなたは私にすべてを教えてくれました」と彼女は言った。 「たとえあなたが愛を忘れたとしても…私は忘れてはいない。」
彼女は手を伸ばした。
エルーンを掴んだ。
「あなたを滅ぼしたいのではない。あなたを家に連れ帰りたい。」
エルーンは抵抗した――
力が燃え上がった――
しかし…
彼女はそれを見た。
エロウェンの震える手に。
揺るぎない意志に。
輝く瞳からこぼれる涙に。
「…あなたは本当に成長したわね。」エルーンは囁いた。「あなたは私よりもずっと成長したのよ。」
そして彼女は抵抗をやめた。
光が二人を包み込んだ。
融合は破壊ではなかった。
それは癒しだった。
娘が、かつての自分よりも成長していくこと。
母親が神性を手放し…より神聖なもの、
繋がりのために。
光は消えた――
そしてエロウェンは一人立ち尽くした。
しかし彼女はもはやただのエロウェンではなかった。
彼女の精神は高揚していた。純粋で、成熟していた。
髪は長く、天上のオーラと自然なオーラが等しく漂っていた。
彼女の瞳は双子の銀河のようにきらめいていた。
彼女が話す声は、一音一音に真実を宿していた。
「私はエロウェン…絶対なる精霊の女王。」
私は微笑んだ。
涙が目に浮かんだ。
彼女はただ勝っただけではない。
彼女は母親を救ったのだ。




