第1,123話 「新生徒会長は誰だ!?⑲」
愛読者の皆様!
『魔法女子学園の助っ人教師』
(小説書籍版:HJノベルス様刊)
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何卒宜しくお願い致します。
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東導は感謝感激状態となります。
何卒宜しくお願い致します。
そして!
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こちらも購入報告をたくさん頂きました。
深く深く感謝致します。
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月刊「Gファンタジー」にて、
1月18日発売2月号より連載中。
藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。
発売中の6月号第5話は『センターカラー』掲載となります。
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コミカライズ第1話の試し読みが出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分にお楽しみくださいませ。
魔法女子学園生徒会長選挙における候補者の選挙活動が終わり……
いよいよ最終決戦となる。
立会演説会、投票、開票が行われ、いよいよ新生徒会長が決定するのだ。
選挙活動が終了したのが水曜日。
そして立会演説会、投票、開票がまとめて行われるのが週明けの月曜日である。
オレリーもマノンもじっくり演説内容の確認をしているであろう。
ちなみに期日前投票は金曜日まで、選挙管理委員会が受け付けている。
月曜日、所要等で不在の者は生徒会室に赴き、通常の投票用紙とは別の書面に必要事項を記載し、自分の意思を示すのだ。
さてさてそんな水曜日の深夜……
魔法で姿を隠した4人の男女が、魔法女子学園の上空に浮かんでいた。
ルウ、モーラル……
そして悪魔グレモリーが転生した人間フランソワーズ・グリモールと従者の悪魔ウヴァルである。
意外!
と思えるメンバーかもしれない。
しかし実際のところ話は単純であった。
ジョゼフィーヌと彼女の父ジェラールをアルドワンの魔手から救った後、王都の邪気を払って以来……
ルウは月に1回くらいの割合で王都の浮遊霊、地縛霊、瘴気の除去、小悪魔などの排除、浄化などを行っていた。
死して、魂の残滓として地上に残り、人々に害を為す悪霊達は勿論……
邪なる者とは外部ばかりから来るものではなく、人間が持つ様々な願望が叶わなかった場合、行き場のなくなった『思い』が『悪意』へと転化する場合も多いのである。
その為、結局この作業に「終わりがない」のであるが、ルウは嫌な顔もせず、モーラルと共に淡々と行っていた。
愛する家族、大切な仲間の為でもあるし、イレギュラーというか、予想不可能な原因から『とんでもない存在』が生まれて害を為すのも困るからである。
そして何故グレモリーが居るのかというと……
『友達以上恋人未満』の『親友』宣言をしたグレモリーが、この『王都パトロール』へ参加を申し入れて来たのである。
そもそもルウは超が付く多忙である。
愛する妻達とも滅多に個別デートをしない。
というか時間が全く無くて出来ない。
妻でさえそうなのだから、いくら『親友』といっても家族でもないグレモリーなら尚更であった。
グレモリーが在学するヴァレンタイン魔法大学にだって、何か用がなければ出向く事はない。
放置され、「遊んで貰えない」親友グレモリーは大いに不満を感じ……
ウヴァルに命じて、何とかルウと会える時間を見つけるよう命じたのである。
だが『調査』を命じられたウヴァルも、まどろっこしい事はしなかった。
ルウと直接会い、グレモリーの希望をストレートに伝えたのである。
その結果……
月1回の『王都パトロール』にグレモリー主従が混ざる事となったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
『ねぇ、ルウ……今夜はいつものように王都で亡霊退治じゃないのね?』
グレモリーが甘えるように尋ねた。
まるで恋人のように……
ちなみに4人の会話は全て『念話』である。
対してルウは、いつものように穏やかな笑顔で答える。
『ああ、今夜は魔法女子学園である事をやる』
『ある事?』
『うん、ある事』
『へぇ、珍しいわね。混沌とした王都に比べて、魔法女子学園は創立以来様々な防御方法が施され、中位以下の魔族や亡霊は侵入困難になっているじゃない』
『ああ、グレモリーの言う通りさ。学園に邪悪な者の気配はない』
『でしょ? じゃあ何故私を連れて来たの?』
『魔法女子学園はフランソワーズの母校じゃないか。たまには遊びに来るのも良いだろう? それにやっておかなきゃいけない事があるのさ』
ここでルウは初めてグレモリーを『人間名』で呼んだ。
女心は分からないが、グレモリーはとても嬉しかったらしい……
『うふふふっ、やる事って何? 教えて、教えてっ』
相変わらずルウに甘えるグレモリー。
幸せそうな波動を放つ主の様子を見て、ウヴァルはホッとした。
ちらっとモーラルを見やれば、何の感情も見せず淡々としていた。
どうやら全てを承知しているらしい。
ウヴァルは心の中で、モーラルへ礼を言うのと同時に、主の暴走の危険が回避されているのを実感して、ルウへ深く感謝した。
実は……グレモリーが本当に好きな相手、『本命』はあの『ルシフェル』なのである。
但し、絶対に叶わぬ恋であり、グレモリー自身もそれは承知している。
しかし耐えに耐えた叶わぬ恋のリミッターは外れた時、グレモリーはどうなってしまうのか……
ウヴァルは心配でならなかったのだ。
そんな所へ現れたのが、『ルシフェルの使徒』ルウであった。
ルウと対峙したグレモリーは彼の秘密を即座に見抜き、『親友』宣言
したのである。
『ねぇ、ルウ。早くぅ……』
せがむグレモリーの瞳はキラキラ輝いている。
ルウが何を行うのか、もう待ちきれないらしい。
『了解! じゃあ早速』
少し苦笑したルウは、『ある事』を行う為、3人を『ある場所』へ誘ったのである。




