第26話 ありがとう
ギュウドンが魔王に変身したのを見たカリンは、驚いてる。
ギュウドンは部屋の入口の扉に向けて、火を吐く。
火は柵みたいな細長くて高さある壁みたいになった。
扉や物に燃えてはいないが、逃げ道を火で塞がれた。逃さないつもりか。
カリンは【エスケープ】しようとしたが、火が塞がれていて逃げれなかった。
キャーキャー言ってるが、ほうっておこう。
「ギフトが探偵であることは嘘だったのですか!」
エスティーヌは聞いた。魔王なら何でもできそうなイメージある。
城下町でもギフトは本当かどうか怪しいってエスティーヌは思ってたな。
「いや、ギフトは探偵で間違いない。そこはお前の深読みなだけだ」
エスティーヌは予想が外れて、ちょっと恥ずかしい顔してた。
そんな場合ではないのだが、魔王についても重要な情報だったかも。
ミミサイコーが魔王だったときはギフトの風魔法も引き継いで使ってきた。
ギュウドンは【探偵】だからギフトによる攻撃はない。火を吐く攻撃がメインらしい。
ギフト能力&火を吐く攻撃。
魔王側にもルールがあるのかもしれない。
他にも魔王独自のルールあってもおかしくないな。
火を吐く攻撃は厄介だ。
当たったら即死だと思っていい。
カリンは逃げ回ってて使い物にならない。
「実は私、契約書の書かれてる罠に気づいていました。6000万は回収される前に風ギフトの強化に全部使いました!」
エスティーヌがギフト強化に全額使った?
契約書のとき、ギュウドンに話を止められてたが、エスティーヌは途中まで読んでたな。
あとから所持金全部がギュウドンになるのを知ってたから、6000万あるうちに全部使ったのか。
詐欺だと知ってたんだったら、教えてほしかったな。
1周目でもエスティーヌは全額ギフト強化してた。
1周目のエスティーヌのギフトは【バリア】で、5000万でステルス機能を追加したと言ってたな。
今回は6000万を【風】に使ったのか。
何ができるようになったんだ?
6000万使って手に入れた新たな風魔法は、風バリア。
ギフトの【バリア】と似た防御力のバリアを風で作る魔法みたいだ。
風でバリアの代わりができるとは、さすがエスティーヌ。今回も鉄壁だ。
エスティーヌ、僕、カリンの3人は風バリアの付与で守られるようになった。
全方位守られてるが、火を吐く攻撃は何回か受ければバリアが破壊されてしまう。
無敵ではないので、注意が必要だ。
僕は【スナイパー】で射撃する。
あまり効かないみたい。
魔王のウロコが銃弾を弾きとばすみたいだ。厄介だな。
剣で攻撃してみる。
こちらはダメージ与えていた。
1周目でもそうだが、斬るほうがいいのか。
勇者らしく剣で倒せということか?
異世界で何回かバリア付与されてもらってるので、バリアがあると安心感ある。
いつもなら帰りたい逃げたいのだが、自分が強くなった気がして立ち向かえる。
エスティーヌと再び協力して、魔王と戦う。
やはり魔王は強い。
1周目の魔王は風魔法攻撃もあったので、それよりは楽だが、簡単に勝てる相手ではない。
エスティーヌの風バリアがなかったら、僕はもう死んでいる。
エスティーヌには助けられてばかりだ。
僕は必死に戦い、魔王に剣でとどめを刺す。
見事、魔王を倒すことができた!
魔王はギュウドンの元の姿に戻って倒れてる。
「やりましたね。またお別れですね。ありがとう」
エスティーヌは僕にお礼を言った。
1周目では時間切れで、僕はありがとうを返せなかった。
今度こそ言わなくては。
身体が光で元の世界に行く前に。
「こちらこそありがとう」
やっと言えた。
心残りだったことが、やっと言えた。
僕、エスティーヌ、カリンの3人に身体が光につつまれてる。時間はなさそうだ。
2周目も大変な3年間の異世界生活だったな。もう温泉旅行なんていきたくない。
元の世界に帰ることができた。
もう異世界には来たくないと思うのであった。
第3章ギフト二刀流編に続く。
【転移者状況】
【男性】
ドーダロ 生還
(エスケープ→スナイパー)
キュウタ 倒された
(スナイパー→トラップ)
スタンファイブ 倒された
(二刀流→催眠)
ギュウドン 倒された
(トラップ→探偵)
ソポス 倒された
(1周目不在→探偵)
【女性】
カリン 生還
(催眠→エスケープ)
エスティーヌ 生還
(バリア→風)
ミミサイコー 倒された
(風→二刀流)
アイウエオ 倒された
(探偵→バリア)
3人が生きて帰ることができた。
転波乱(てんはらん/Tenharan)とタイトル略してます。
周回ありサスペンスありの異世界デスゲーム作品です。完結まで構成を用意してから投稿を開始しました!
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※本作は「カクヨム」にも掲載しています。




