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転生したらフランシスコ・ザビエルだった

俺は的野(まとの)(りょう)。気がついたら、宣教師のフランシスコ・ザビエルに転生していたようだった。


いったいなぜ、転生したのかは、とんと覚えていない。その事を思い出そうとすると頭が割れるように痛くなるからだ。


時は16世紀。大航海時代。


1492年にクリストファー・コロンブスが、

西インド諸島にたどり着き、新大陸を発見したことをきっかけに、世界中に港から船が出港するようになっていた。

マゼランが世界一周を達成し、大地が球形であることが実証された頃でもある。


しかしなから、いったいなぜ、宣教師の、フランシスコ・ザビエル?


この人物に転生したということが、何度考えても、理解できずにいた。


しかも、生まれたばかりの、赤ん坊の姿。

どうやら、時は1506年、場所はナバラ王国のハビエル城という所のようだ。


フランシスコ・ザビエルというと、日本にやってきて、日本にキリスト教を広めた宣教師、ということぐらいは知っていた。

名前くらいはどこかで聞いたことがあるという程度の認識だろう。日本に来る前の、幼少期から青年期にかけて、どんな生い立ちだったかなんて、おそらく日本ではほとんど知る者はいないだろうし、題材にもなってこなかっただろう。


赤ん坊の姿だから、身動きは取れないが、周辺人物の様子はわかった。

5人姉弟(兄2人、姉2人)の末っ子で、父はフアン・デ・ハッソ、母はマリア・デ・アズピリクエタ。


ザビエルが日本に来るのは1549年。

ザビエルが43歳の時だ。それから3年後の1552年に病没している。

つまり、日本に来て、日本で布教を行ったのは、わずか3年あまり。

46歳の時に死ぬという計算だ。

そんな、フランシスコ・ザビエルに転生して、これからどう生きようかと、今から考えていた。

途中で死んでしまったりしたら、また死に戻りか?あるいは、無理矢理にでも本来の没年よりも長く生きるという選択肢もある。


父と母の会話を聞く。


フアン「この子が大きくなるまで、何とかナバラ王国が続けば良いのだが。」

マリア「私がしっかりと育ててまいります。」


両親の愛情に包まれ、ザビエル、いや、ザビエルに転生した俺は、すくすくと成長することになる。

両親は愛情あふれる人たちであるようだ。それを見て、ひとまず安心した。

父は財務大臣を務めるほどの優秀な人物で、王国の重鎮、母もまた、立派な領主でもあり、裕福な地方貴族の家だということは分かった。



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