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高良フェノミナン/phenomenon〜キイロバナのまわりに咲く  作者: ライターとキャメル
第12章:幸平くんの一日

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北玲の帝国

 放課後。

 ハイテクノロジーな連合チームはミーティングも2校の部室で同時に行う。

 監督も通信だ。


「全員いるな?」

 はーいとそれぞれに声があがる。

「田所が欠席です」

「変な奴だな。まっいい。今日は解散」

 思わず全員が、おいっとツッコむ。


「仕方ねーな。あー…センバツ出場はまあ大丈夫だろ。ちゃんと成績を残したし、悪くても希望枠がある。一年生だけの12人だけの部員とか、マスコミが勝手に宣伝してくれるだろ」

「相変わらず身も蓋もないですね」

「おまえらが手にした勲章だ。価値がありすぎるくらいだ。正直勝ち抜けるとは思わなかったわ」

 そう言って監督は笑った。


「今後は?」

「基本体づくりな。メニューは折井に渡す。んで一応センバツがおまえらのチームの解散式だ」

 あー来年になればそれぞれの学校に新入生が来るもんな。生徒数が増えるって言うし、甲子園出場となれば入部希望者も増えるだろう。最内高の事情は知らないけど。


 つまり本来の部活に戻るってことだ。

「東原」

「はい」

「そっちの監督決まったようだな」

 体育教師だと言う。あくまで仮で本来的な監督は候補者から決まることになるらしい。

「だからまあ、あんまりいい加減には言えないけどよ…もし守り重視でこれからも行くなら…基本の反復な」

「はい!」

「春まではあんまり合同はできないかもしれねえけど…期待してるぜ」

 もう一度元気良く東原は応えた。


「で、沢村」

 こっちにはどんな金言が…。

「休み多めにしてくれ」

 ご立派ですこと。


「センバツの目標は惜しくも負けましたレベル、な」

「それどんなレベルですか?」

「対戦相手に聞いてくれ」

 当分向こうの話だ。


 最内と違い、士気の高まらないままミーティングは終了した。そしてやっぱり今日明日は休みになった。

 この部活どうなってくんだろ。もっとも三馬鹿が来るのは確実(3人とも推薦合格したらしい)だから、緩むことはないだろう。


 さて…と。空いた放課後どうしようかね。

 ふとプールが気になる。

 ちょっと覗いてみようか。


 おーやってる。

 千種。

「あ、幸平。部は?」

 千種の横でプールを見る。久しぶりだ。

「今日明日休みだって」

「そう。一緒に帰ろ」

「そのつもりで来た」

 千種は視線をずっとプールに置いたままだ。


 少しメニューを覗く。

 嘘だろ……。

 俺は自分がこなしたことのないハードさに驚く。

「これいつもか?」

 最近はそうと千種。

 さすがに日本トップレベルだ…あ。

「さゆりさんもマロさんも?」

「インターバルタイムは違うけど」

「つーかヒメさんは?」

「文句言いながらなんとか」

 …いや半年前まで素人だぞ。そりゃあんな風に文句も…。

 え、そもそも言ってこなしてんのかよ?

「負けず嫌いだからね」


 先生…ここに北玲の帝国を作ろうとしてませんか?

少し息抜きの意味で幸平くんの一日を小編として書いて見ました。忙しい少年です。

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