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【実話】なんで私はこうなる?  作者: 月白ゆう


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知らない犬に膝を噛まれた話

人生、何が起こるか分からない。

まさか、歩いているだけで犬に噛まれる日が来るとは思わなかった。

その日も、私は普通に道を歩いていた。

急いでいたわけでもない。

犬を見つけて近づいたわけでもない。

本当に、ただ歩いていただけだった。

すると突然。

散歩中だった犬が、こちらへ向かって走ってきた。

「わあ、元気な子だな」

そう思った次の瞬間。

ガブッ。

……え?

私の膝だった。

なぜ。

犬は迷いなく私の膝に噛みついていた。

頭の中は完全に真っ白である。

何が起きたのか理解が追いつかない。

幸い、冬だったこともあってズボンは厚手だった。

おかげで大きな怪我はなかった。

痛みもほとんどない。

でも、精神的な衝撃はなかなかだった。

すぐに飼い主さんが駆け寄ってきて、何度も何度も謝ってくださった。

本当に申し訳なさそうにしていて、その様子を見ると責める気持ちにはなれなかった。

犬だって、何か理由があったのかもしれない。

……いや、あったのだろうか。

私は犬と目を合わせた覚えもない。

何か食べ物を持っていたわけでもない。

挑発したわけでもない。

本当に歩いていただけである。

だから今でも思う。

あの犬は、なぜ私の膝を選んだのだろう。

人生には理由が分かる出来事もあれば、最後まで分からない出来事もある。

これは間違いなく後者だ。

ただ、一つだけ学んだことがある。

厚手のズボンは、防寒だけでなく、思わぬところで役に立つことがある。

もちろん、その使い方は二度としたくないけれど。

そして今でも、ときどき思い出す。

あの日、犬は何を思って私の膝に噛みついたのだろう。

答えはきっと、犬だけが知っている。

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