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婚約破棄された崖っぷち女騎手、第三王子に拾われ不吉な『黒いユニコーン』と伝説の専属騎手になる  作者: 目白シキ


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私たちはここで、『真の絆』を証明すると誓う

第30話の原稿、お疲れ様!

ついに迎えた結婚式。ただのロマンチックなイベントで終わらせず、王族や保守派の面前で「宣戦布告」として誓いの言葉を放つ構成が非常に熱く、Web小説として最高に盛り上がる回だね。


ご指定の通り、文章の書き換えは一切行わず、スマートフォン等で読みやすいように空行・改行の調整のみ行ったテキストを出力するよ。


それから数週間後、結婚式当日がやってきた。

結局、ハンナへの対抗策も見いだせておらず、民衆の悪い噂話は広がったままではあったものの、フレデリック殿下と決行することを決めていた。

結婚してから『ヴェルダンティア記念』を勝たねば意味がないのだ。


私はフレデリック殿下と選んだドレスをメイドに着つけされていた。

他人に服を着るのを手伝ってもらうという体験はしてこなかったため、メイドの指示に的確に従うことができず、かなり手を煩わせていた。


その上、着なれないドレスのコルセットに苦しい思いをし、着つけされている間は一刻も早く脱ぎたいという気持ちで頭がいっぱいだった。

しかし、


「リア騎手、着つけが終わりました。とても素敵ですよ。」


メイドにそう言われ、うっすら目を開けると、まるで自分ではないような美しい女性がそこに立っていた。


「…すごい…。私の両親にも見せたかった。」


思わず亡くなった両親のことを思い出し、そんな言葉が口をついて出てしまった。


「きっと、天国でお父上とお母上もご覧になっていますよ。」


最近の噂もあってのことか、彼女に気を遣わせていることを感じてしまい、私は裾に気をつけながらそそくさと殿下が待つ新郎新婦控え室へと急ぐ。


「リア騎手!ドレスを着用しているときは、服装が乱れないように、優雅に、静かに動いてください!」


後ろの方でメイドに注意を受けながら、殿下の元へ急いだ。


「リア、とっても素敵だ。まさに晴れ姿だね。」


殿下は優しい笑顔で私を迎えてくれて、ドレスを着る苦労が報われたような気がした。

彼は、私に合わせてきたのか、いつもの白い絹のジャケットではなく、黒に銀の刺繍が入った見事なジャケットを着ていた。

髪型も、いつもの自然な髪型ではなく、今日はしっかりオールバックに固めていた。


「殿下も、今日は一段と素敵ですね。その服装は私のドレスに合わせて…?」


私の言葉に殿下は破顔する。


「やっぱり、分かるよね。そう、今日の為に織ってもらったんだ。もちろんキミのドレスに合わせてね。職人には苦労させてしまったよ。」


「でも、殿下とお揃いなのは、嬉しいです。」


私がそういうと、殿下は思わず私を抱きしめようとして、寸止めした。


「ダメです殿下!せっかくメイドの人がここまで綺麗に整えてくれたのに、乱れてしまいます!まだ私たち、入場すらしていないんですよ。」


彼はそれを聞くと、ああそうか、と思い直したようだったが、口をとがらせていた。


「この式が終わったら、ゆっくり二人の時間を過ごしたい。こんなに綺麗なリアが目の前にいるのに、抱きしめることすらできないなんて…拷問だよ。」


私はしっかり決めていても少年らしさが残るしぐさに思わず笑ってしまう。


「終わってからのお楽しみにしておいてください。行きましょう?」


私が殿下の手を取ろうとすると、先に彼の方から素早く、しかし優しく手を取る。


「エスコートするのは僕の役目だからね。」


それもそうですね、というと、私たちは式場へと向かった。


結婚式は民衆の評判も鑑みて、身内だけで行う予定となっていたため、小規模なものだと聞いていた。

しかし、実際身内だけといっても、第三王子の身内といったらもちろん全員王族なので、私からしてみたら身内だけでも畏れ多い話だった。


新婦側の私としては、ハンナに来てほしい思いはあったが、流石に今の彼女を誘うわけにもいかず、シルヴァーレイスの調教師のギャレットだけが来てくれる予定だ。


この大きな二枚扉の向こう側に、陛下を含めた王族たちが参列していると思うと、入場する扉の前で緊張してしまい、手袋の中が汗ばんできていた。

ただのいち市民である私が彼らに謁見することなど人生で無いと思っていた。

まさか、彼らの前で、王子と結婚式を挙げる日が来るなんて。


「リア、緊張しているね?大丈夫、僕がついているから。」


フレデリック殿下が優しい視線をこちらに向ける。


「僕たちの正しさはきっといつか必ず証明される。自分を信じて堂々としよう。」


私は、殿下のその思いに応えるように、力強く手を握り返す。

遂に式場への扉がゆっくりと開かれる。

ギィという古い木の二枚扉が開く音が響く。


式場は、王宮にある教会で行うことになっており、豪華絢爛というよりも儀式色が強い会場だった。

美しいステンドグラスと格式高い石づくりの古い教会を背景に、きっちりとしたドレスに身を包んだ王族がずらりと両側に並んでいた。


「あれが、アラリック兄上だ。」


小声でフレデリック殿下が教えてくれたほうを見ると、並び立つ王族の集団の中でもひと際飛びぬけて大きい人がいて、それが第一王子アラリック殿下であることが一目で分かった。


厳格そうな彼の表情とは対照的に隣にいたユリアン殿下が笑顔で拍手していたため、よりその兄弟のありようが明らかになっている。

その奥には威厳のある老夫婦、陛下と妃がおり、目を細めて拍手をしていた。

今は王として、というよりも息子の晴れ姿を見届けに来た両親として来ているのだということが伝わってきた。


長く白い髭を蓄えた賢者の前にゆっくりと歩を進めると、賢者は私たちのことを良く思っていないようで、表面上は、儀式的な読み上げを行ったものの、心から祝福していないことが声色やしかめ面から見て取れた。


「誓いの言葉をお願いします。」


賢者が儀式的な言葉を紡ぎ終わると、ようやく殿下の言葉になる。


「僕が彼女と人生を共に歩む中で多くの障害があることは分かっています。しかし、この国の代表である一人として、今後を担っていく立場として、僕は敢えて宣言させていただきます。彼女を最後まで愛し抜き、この国を彼女と共に変えてみせる。僕は今日宣言します。」


殿下が私に視線を向ける。


「私は、フレデリック殿下の妻として、彼を一生愛すことをここに誓います。そして同時に…初代女王が体現していた『真のユニコーンとの絆』を証明してみせます。」

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!


ぜひページ一番下にある【☆☆☆☆☆】の星を押して、最大の戦いへ向かうリアと殿下を祝福していただけると本当に嬉しいです!


二人の正しさを証明する『ヴェルダンティア記念』へ。

次回、クライマックスへ向かうため、少々お時間をいただきたいです。

少々間が開いてしまい申し訳ありませんが、水曜日投稿の予定です。よろしくお願いします。

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