第3.5話 ヴェリナ先生の環境講座・②
ヴェリナさんの講義二回目です。
ちょっと短いので13時〜15時にもう一話投稿します。
『あなた達を送る世界は、『セロス』と呼ばれているわ。世界の名前は、基本その世界に住む者がどう呼んでいるかが語源となっているけど、『セロス』も例にもれずこのパターンね。
さっきも話した通り、『セロス』に住んでいる人や種族は、一つの色のマナしか魔術が使えず、それぞれがどの色の魔術を使えるかによって、所属する集団や、信仰する宗教が決まるわ。
そして、それぞれの集団には『長』と呼ばれるリーダーが存在して、色によっては『長』が信仰の対象……いわゆる神のように敬っている所もあるわ。』
そこまで説明したところで、ヴェリナさんはいったん話を止め、『セロス』を覗くことのできる窓を呼び出した。窓の向こうでは、一定間隔でいろんな生き物が映し出されていた。私たちと同じ人間や、体の半分が魚になっている人魚、小さい鬼や、耳の長い人たち等々……。
『今のところ、「白」は主な種族が人間で、『長』も人間ね。まあ、人間は基本どの色にもいるわ。
結束力による戦術で、街や集落を最も多く形成しているわ。
「青」は主な種族が半魚人で、『長』は……巨大なサーペントね。
豊富な知識を持ち味として、海の大半を手中に収めているわね。
「黒」は主な種族が吸血鬼で、『長』はデーモンね。吸血鬼とデーモンの共存は中々珍しいわね。
地下は彼らの王国ね。私としては応援したい所。
「赤」は主な種族がゴブリンで、『長』は……驚いたわ、ドラゴンたちが複数体で受け持っているみたい。それぞれが強大な力を持つドラゴンが、集まって群れを成している……空が誰の物なのか、考えるまでもないわね。
ゴブリンが他の種族より劣っている分、上が強いようね。
「緑」は主な種族がエルフで、『長』は当然エルフ……ではないわね?これは……木の精霊、トレントのようね。珍しい。基本動かない種族のはずだけど。
エルフは種族としては主な種族の中でも最も強く、最も賢いわ。
森を守っているけれど、領土を広げる気はそれほどないように見えるわ。
種族に関してはこんなところね。他にも小規模な種族が点在しているけれど、そのどれもが所属している色のマナに強く影響を受けているわ。
ちなみに、マナに影響を受ける例として最もわかりやすいのは人間よ。『セロス』に限らず、その個人の最も濃い色が、魔術のみならず性格、得意分野、果ては職業にも影響してくるわ。あなた達はどんな色が強く出るのかしらね? 楽しみね。
さて、ちょうどいい流れだし、「このまま色がどのような影響を及ぼすのか?」を教えましょうか。』
こうして、ヴェリナさんの講義は今日も続く。ファンタジーと聞いて想像していたような話が実際の知識として教え込まれるってなんだか不思議な気分。
でも、知らない知識をどんどん叩き込まれているのに、結構すんなり入ってくるのはなんでだろう? これもヴェリナさんの改造のおかげだったり……?
~今日のカード~
《彼方からの風景》
青の呪文。山札から五枚見て一枚を手札に加える。
『次元の果て』で使うと他の世界の様子を覗くことが出来る。
ここまで読んで頂き誠にありがとうございます!
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