第68.5話 肩幅強調マント完成! 王子、芸術的肩幅で王宮を歩き回り、セリシーヌ嬢の悪役令嬢ムーブがさらに強化される(4)
アルフレッドは叫んだ。
「孤独な肩幅って何ぃいいいっ!!」
◆セリシーヌ嬢の悪役令嬢ムーブが強化される
セリシーヌ嬢はゆっくりと振り返り、周囲の令嬢たちを見渡した。
「殿下の肩幅は……わたくしの隣で美しく見えるためのものですわ! ――誰も、殿下の肩幅を笑うことは許しませんわ!」
令嬢たちは震えた。
「ひっ……!」
「セリシーヌ嬢……怖い……!」
セリシーヌ嬢は優雅に微笑んだ。
「殿下の肩幅は……わたくしのものですわ」
アルフレッドの顔は真っ赤になった。
侍女たちは叫んだ。
「殿下!! セリシーヌ嬢の悪役令嬢ムーブが強化されてる!!」
近衛隊長は震えた。
「殿下……。肩幅が……。守られている……」
侍医は叫んだ。
「殿下!! 肩幅が医学的に保護されてます!!」
美術班は叫んだ。
「殿下!! 肩幅が芸術的に所有されてます!!」
執事長は静かに言った。
「殿下……。愛とは……。肩幅です」
アルフレッドは叫んだ。
「肩幅が愛って何ぃいいいっ!!」
◆こうして王子はまた方向性を見失う
アルフレッドは肩幅強調マントを抱きしめながら呟いた。
「セリシーヌ嬢……あなたのために……僕は……肩幅を……」
侍女たちは泣きながら叫んだ。
「殿下!! 絶対にまた方向性を間違える!!」
こうしてアルフレッドは──芸術的肩幅を抱えたまま、また新たな迷走へと進むのであった。
◇◇◇




