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「誰ですか?」
振り返ると三人の冒険者が立っていた、気のせいかみんな少し顔が赤い、中で一人の女の子はちょっと固まった後ユリアちゃんと自分の胸を見比べて沈んでしまった。
「うわ!近くで見ると更に美人…じゃなくてその…えっと…」
「ただのナンパか脅しじゃないよな?」
クロノアくんの表情は笑顔だけど雰囲気が変わった
「ちが…名前だ!チーム名だ!お…お前らはその…悪い奴!その…悪役だな!正義の名に懸けて成敗してくれる!」
種族や能力より名前を気にするとは…私達三人はお互いに顔を見合わせた
「あの、失礼ですがあなた方はいったい?」
「よ、よ、よ、よくぞ聞いてくれたな、いくぞお前ら!」
小柄の男が返事した次の瞬間、後ろにいた2人が待ってましたとばかりに動き出した
「危なくなったらイサマキとチシルを担いで逃げ切れる程の自信がある力のジャスティス―リキ!」
「戦闘でいまいち役立つかどうかは不安だけど危なくなったら本で読んだ知識をつかって逃げ道を探したりします知識のジャスティス―チシル!」
「チームの危険に気づいたら真っ先に勇気ある撤退を勧める勇気のジャスティス―イサマキ!」
「「「我らジャスティストリオ!ダークネストリオを成敗しに来た!」」」
ギルドの中はざわめきでいっぱいだ、この様子だと初めてやったのかもしれない、この人達はチンピラではなく我らダークネストリオの存在意義に関わる最重要人物達だったのだ、私達はお互いに目を合わせる事もなく行動を取った。
両手を胸の前で握って笑顔でジャンプした
「ダークネストリオのアイドル!悪知恵サキュバスラズリちゃんだよー!」
すでに左隣に待機していたクロノアくんが苦しそうに左手で右手の手首を掴んで言った
「…あぁ済まない…右手が疼いていて聞いてなかった…俺はダークネストリオ―ゴリ押しのクロノアだ!」
同じく右隣で待機していたユリアちゃんが扇子で口を隠しながら微笑んだ
「頭が高いわよあなた方、私はダークネストリオ―悪役っぽい令嬢ユリアよ。」
「「「ここで会ったが数千年目!覚悟は出来たかジャスティストリオ!」」」
これが私達の邂逅だった
「あの…ギルドは遊び場じゃないですよ…」
その日はギルドからたたき出された、翌日めげずに冒険者登録を済ませてきた、内容はそのままで。
疲れた。