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青いギラギラです。

少し短めです。

 僕達は巨木の根に空いたトンネルに入りその中のギラギラまで来た。

 あちこちが、虫に食べられてボロボロになり、白くもろい骨の様になっている。たぶん、この穴もあの虫が開けたんだ。

 僕が担いでいた、瓢箪ひょうたんのふたを開けてギラギラの近くに撒いてみる。

 さっき出た芽がでない。

 ギラギラに触れるように手をかざしてみる。


 「どうしたコブン?ここになんかあるの?」


 『うん・・・。レティ、先輩さんにさっきの剣をここに刺してって伝えて?』


 レティが伝えてくれている間に、先輩さんの緑に光る剣に瓢箪の薬をかける。


 「ぇ?ぁ、はい。こうか?」


 先輩さんはよくわかってない感じで白くなった樹皮に剣を突き立てる。

 ・・・・・・あれ?

 シーンって感じだ。


 「どうした?次は・・・」


 そうレティが聞いたときゴゴゴゴゴッと木の根が揺れはじめる。

 先輩さんが突き刺している所から白い樹皮が割れて、緑の光が溢れ出す。

 視界の全てが緑になった。


 かと思ったら、目の前に女の人が居た。

 辺りは、どこまでも青い空が広がる草原の様な気がする。

 なんか女の人が話しかけてくるが、いまいち理解できない。

 ゴブリン語じゃないからか?

 女の人が突っ込んだ気がした。

 色々言っているけど、動きを見るに要はありがとうって事らしい。


 「なんもだよ」


 そう伝えるとの木の根に戻っていた。

 骨の様にボロボロだった木の根は、傷が無くなり綺麗な樹皮になっていた。


 『レティ?』


 「・・あぁ、コブン」


 『どうしたの?また怒ってる?』


 「なんか、女に常識が無いとか、熱かったとか色々言われた」


 『僕にも、色々言ってたけど、よく意味がわからなかった』


 「どうせ、文句だろ」


 『でも、ありがとう、みたいなこと言ってたよ』


 「そっか?ならまぁ、良いか」


 『それより、先輩さんが動かないね』


 「よかないわよ!あなたに感謝なんて、ほとんどしてないんだから!」


 先輩さんが、動いたと思ったら怒りだした。


 「だいたい、だいたいよ!なんなの!?あんな魔力の濃い森の中で、火を使うなんてありえないわ!木だってね!熱かったりとかするのよ!」


 「虫はよく燃えるかなっと・・・」


 「燃えるからって燃やして良いわけないでしょ!どこの放火魔よ!?それに最初にこの子が、止めたじゃない!止まりなさいよ!」


 「どうせ元々、死にそうだったろ?」


 「ほんとに死んじゃうとこよ!!ってこんなことに貴重な時間を使っている場合じゃないわ!」


 先輩さんが、膝をついて僕に視線を合わせる。


 「コブン?あなたには深く感謝してるわ、何か欲しいものはない?私に出来ることなら何でも叶えてあげるわ」


 「感謝してるじゃん」


 「あなたにじゃないわよ!」


 「コブンのものはアタイのものだからな。感謝もアタイのもんだろ」


 「え?何その理屈。やめて、そういうの。凄いやりにくくなるから、コブンに与えづらくなるでしょ」 


 『なんもだよ。木が元気になって良かったね』


 「・・いいのよ、コブン。あの魔女は気にしないで好きなものを言って」


 『あ!じゃあ、この薬、先輩さんに預けるから、他の木も治してあげて?・・・でも、ギラギラの場所わからないかな?』


 「・・大丈夫よ。これでも木には詳しいの。わかったわ、それがあなたの望みなのね」


 「・・じゃあ帰るか、上の奴らに見つかる前にな」


 「あら、あの子達の英雄になることも出来るんじゃない?力添えしましょうか?」


 「やだね。エルフなんて、大した美味いもの食ってないし。だったらオークと仲良くした方がいいね」


 「・・じゃあせめてエルフの森の外まで案内するわ。と言っても、あのうろを通れば外よ」


 『先輩さんは、大丈夫?』


 「この子は大丈夫よ。狂気も吹っ切れたようだし、巫女としても覚醒したしね」


 「じゃあな」


 『したらねぇ』


 レティはまたスタスタ歩いて行ったけど、僕は手を振って先輩さんと別れた。


 『ねぇ、レティ?』


 「ん?どうした?」


 『先輩さんもアージみたいな人だったんだね』


 「あー、だな」


 その時、後から少し強い風が吹いた。



 木の根の穴から出た先は、夜の森だった。

 今まであった、体に纏わり付くような重い感じが無くなって、木の高さも普通の森だ。


 『これはどの辺りかな?』


 そう思ったら、レティに大きな何かが襲いかかる。

 レティは牙が迫る前にそれの顔の前でパァンっと拍手かしわでを鳴らす。すると一瞬で強い閃光がはしる。

 暗い中で、その輝きは強烈で、何も見えなくなる。

 相手もそうだったみたいで、距離を取りグルルルゥっと咽を鳴らして威嚇している。

 たぶん、相手は虎だ。


 「アタイの虚をつけば勝てるって?賢い判断とは言えないね。今なら・・・」


 『レティ、この虎ケガしてる』 


 目が治ってきてわかったが、虎は肩に傷があり背中にも槍が刺さってる。

 レティは魔法を使ったみたいで光の玉が4つ、回りながら周囲を照らす。

 虎は光の玉を警戒して、光が頭上に来ると体勢を低くしたり、身構えたりしている。


 「また、面倒なのに会っちまったね」


 『どうしよう?』


 レティが虎に手をかざすと、青の丸い模様が浮かび上がる。

 虎は危険を察知したのか飛びかかろうとするが、身をかがめた状態で動かなくなった。


 「コブン、さっき光を出したから、夜動く奴らならすぐにここに来る。この虎は今動けないから治してやって、間に合えばそのまま隠れよう、そいつらが先ならまた揉め事だ」


 『わかった』


 僕は小リンゴを取り出して簡単なポーションを作る。

 でも、虎は体力があるからなのか2本使っても傷はふさがらなかった。

 そして、3本目を使おうとしたとき彼等が来た。


 「おやおや?横取りとは感心しませんな?」

読んで頂きありがとうございます。

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