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つれないね、恋の分からず屋  作者: 伊藤東京
66/103

写真 2

 椅子とテーブルの隙間から何とか立ち上がって、結愛と美和子が席を交換した後、やっと全員で着席することが出来た。

「鞄が大きいから、めちゃくちゃ恥ずかしかったんだけど」

「あー、ね。わかる。俺もリュックだから」

「あー、私ハンドバッグだからまだ大丈夫だったわ」と美和子が膝の上のハンドバックを背中に置く。「あと、外国人率高いね。びっくりした」

「ほんと、新宿にいる外国人みんなここに通ってるのかなってくらい」

 緑色のトレーの上には、ハンバーガーとミルクシェイクがあり、ハンバーガーは緑、黄色、白で描かれたポップな柄の包装紙に包まれている。冷凍のパテではないらしい。人工的な正円型と違って、綺麗に形成されていない薄いパテが二枚重なっていて、それがチーズでくっついている。バンズは普通のハンバーガー用のバンズと違って、まるでミルクパンのような柔らかいバンズだった。

 ミルクシェイクの大きなカップはハンバーガーの包装紙と同じ柄をしていて、ホイップクリームの上にはカラースプレーがかかっている。

 いただきますと共にハンバーガーを食べると、東京値段だから仕方がないと思いながら買った時とは違って、その値段に納得した。

 柔らかく甘いパンに、塩コショウでしっかりと下味された牛肉がとても美味しい。それにチーズの味もずっと濃厚で癖がない。

 皆同じことを思ったようで「確かに美味しい」「ミルクシェイクも、こんなに大きいと思ってなかった」と言い合いながら食べた。皆このハンバーガーには大満足だった。

 シェイクシャックで食事を済ませた後店を出ると、建物のすぐ隣に美和子が言っていたイルミネーションがあった。スターバックスの店がある通り一面、金色と青色のイルミネーションで植木が飾られている。いくつか写真を撮るためのオブジェクトも置かれていた。

 そのうちの一つに、造花で作られたハートのアーチがあった。それを見た美和子は「まさ~、一緒に写真撮ろう?」とお願いしていた。

 まさは「えー」と恥ずかしそうにしていたけれど結愛に「いいね。私が撮ってあげるよ」と促されてしまったので、恥ずかしいのを我慢することになった。

 美和子とまさがハート形のアーチの中で並ぶ。

「まさ、すごい赤くなってる! かわいい」と笑いながら結愛が写真を撮る。その後美和子が「結愛達も撮る?」と聞いてくれた。

「いや、いいよ。私写真嫌いだから」

 

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