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秘剣と10人の能力者  作者: こめたろう
殺しの意味
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生徒

遅くなりましたすいません!!!

何度も言いますが12月まで待っててください!

「先生!!これはどういう状況ですか!!」

西陣を慕う上級生たちがそれぞれ武器を携えながら西陣に近づいてきた

「敵襲だ!敵の狙いはわからんが阻止しないと不味いということはわかってる!

お前たち、死にたくないなら早く離れて避難しろ」

西陣がアイアンを睨みながら振り向かずに声だけで言った

「いえ先生、僕たちは死ぬ覚悟もできてます、先生の役に立ちたいです!」

声だけでもわかる、覚悟を決めた者の声だ・・・それと同時に西陣は幾多の戦場の記憶が蘇った

「隊長!」

「陣さん!」

「少将殿!」

様々な声で自分を呼ぶ声が聞こえる

そして、全員最初の戦場で散った声だ。

新兵に多いのは自信に満ち溢れ、自分の力でこの戦争が終わると信じている、自分が武功をあげこの凄惨な、無意味な戦争を終わらせると意気込んでいる。そしてほとんどの新兵は一番最初に散る

生き残るのは武功を挙げずにただ、生き残ることだけに執着している兵士、ただ早く時間が流れるを待って

いる兵士だけが生き残る


生徒の姿は見えずとも、その姿は幾千万幾億万見てきた新兵の姿をしているだろう

西陣は迷ってしまった

この戦闘の真っ最中に最も集中をしなくてはいけないこの瞬間に、一瞬の判断が命取りになるこの時に迷ってしまった。

無理やりにでも拒み、生徒たちをこの戦場を隔離させるか

彼らの覚悟を使い敵を殺すか

戦闘を行った場合、実力差がありすぎる生徒たちでは歯が立たずに殺されるだろう、ただ僅かに隙が生まれる、自分なら僅かな隙でも奴を殺せるという絶対的な自信があった。

早く目の前の敵を殺し、合流し敵の目的を阻止しなくてはいけない、しかし確実に生徒たちは死ぬ

生徒か古今東西(我々)の機密と誇りか究極の二択に迷ったしまった

数秒の葛藤ののち西陣は犠牲をとった

「荻原!お前の能力で肉薄を行え!右だ!」

「漆山!お前は援護に当たれ」

「桃山!お前は左サイドから敵の裏側に行けないか試してみろ!お前の俊敏性ならいける」

できるはずがない。敵は腐っても国家級のエース学年で上位層と言っても、トップではない

たかが一学生に崩されるほど甘くはない

予想通り盾の隙間を突くように荻原の太刀はアイアンの身に肉薄し刺さろうとした時圧倒的な力が立ちふさがった

予想外の力の強さに荻原は体制を崩してしまった、すかさず庇うように漆山がアイアンと荻原の間に立ちふさがったが虫を払うかのように漆山の体は廊下に叩きつけられた。

荻原が立ち上がろうとしているのと同時に逆サイドからは桃山が自慢の足の速さを生かし西陣と挟む陣形を取ろうとしていた。しかしアイアンのナタがそれを許さない足で荻原を踏みつけながら片手でナタを投げ俊足の桃山に当てた、桃山もレイピアで弾こうと構えたが失敗だった。

レイピアごときでは全く太刀打ちできるようなものではなかったのだレイピアを粉砕しながら桃山の胸に刺さりそのまま倒れた

生徒が捨て身で作った時間を無駄にするわけはなく、西陣はがら空きとなった正面にタックルを行い、アイアンとの距離を縮めアタックを決めた盾の死角から小刀を取りだし、ナタを投げ、盾は荻原を向いている無防備なアイアンと密着し小刀を胸に差し込んだ。

圧倒的な力を見せつけていたアイアン筋肉の力で押し返さると思い、強く素早く心臓に刺したが筋肉は驚くほどなくあっさり心臓を小刀が貫いた

「ゴホ」

アイアンの口から血が溢れ出る

マスク越しにでは血が噴き出しているのがわかる程

しかし流石というべきか決して倒れずにまだ西陣の方に向いている。刹那の時。

荻原を踏んでいた足が崩れる。その場に仰向けに倒れる

血を噴き出しながらも何かを喋っている

「我が祖国・・・役目は終えました。私は人を殺めすぎた。そして最後に力を抜いてしまった

それが・・・敗・・因・敵といえど子ど・も・殺せなかった・・・我が人生・一片の悔いなし

子を殺めずによか・・・た」

ぶつぶつと言いながらアイアン・・・ロッキー・クライシスは息を引き取った

荻原は肋骨を全て折る重傷

漆山は廊下に当たった際足と腕が先に衝撃を受けたようで両足両手を粉砕し気絶

桃山は奇跡的に急所をナタが外すも出血多量で気絶 西陣による適切な処置がなく放置されていたら志望していただろう

「先生!大丈夫ですか」

戦闘を終えた所に、上級生が自主的に組織したと思われる戦闘団が駆け付けた

荻原、漆山、桃山は戦闘団にいた衛生兵に引き取られた。命を落とすことはないだろう

「あぁ大丈夫だ、ここから先にはいくな敵がいる、そして先生方が熾烈な戦いをしているはずだ。逃げ遅れた他のものを探し保護しろ」

西陣は的確に指示を出し、戦闘団たちは散っていた

その場には勝者である、西陣と敗者となり屍になったアイアンが居るだけだった

甘えてしまった、自分に甘えてしまった

殺すこともできたのに甘えてしまった

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