1話:雪は白いが当たり前
※本作は「カクヨム」にも掲載しています。
ねぇねぇ──。
空は青くて、雲は白いよね?不思議?
リンゴは、地面に落ちる時あるよね?重力で。
君は…疑ったり、考えたりした?
……え?私?ないよ。
だって
──当たり前でしょ?
あ、そうだ!君は、ゲームする?
チュートリアルは?飛ばす派か
奇遇だね、私も飛ばす派〜。
とにかく早く遊びたい?それな?
そのゲームのことなんて、やってれば
勝手にわかってくよね、わかる。
そんな君に、推しのゲームがあるんだけど
なんかバグっててさ、
タイトル、思い出せないんだよね…。
おっと、そろそろ行かなきゃ。
それじゃ、ばいばーい。
─────
「…はぁ。食べ物ぉ〜…お腹へったぁ〜」
独り言。
誰に聞かすとかではない。
2日間何も食べてない。
水も次で無くなる。
そりゃ、独り言もでる。
「ちょっと休憩〜…。よいしょっ…と。」
カナタは、ちょうどいい高さの瓦礫に腰掛け
そのすぐ横に、愛用武器を立てかけた。
──ズシン…!
自分の身の丈以上の大きさをしたハンマー。
柄も長く重い。女の子が普通に振り回すのは
どう考えても無理。
しかし、カナタはそれを振り回す。
『人だけど、人じゃない』から。
パッと見は人である。
黒髪ロングに整った顔、手や耳も人と同じ。
カナタの違う点、
それは…『下半身』と『体内』だ。
──《セカンドビッグバン》
かつて、人類は普通だった。
働く人は自分のため、家族のため。
学生は学校へ、ニートは部屋から出ない。
動画で生計を立てる人もいた。
当たり前だった。
そんな普通の世界──
当たり前の日常や暮らしは──
宇宙の爆発で徐々に、変わっていった。
爆発当時、女子高生だった。
日差しが強い中、体育の授業中。
「あっつ〜…!こんな暑いのに、
体育祭の練習とかないわ〜……」
「そうだね、熱中症になっちゃう……」
「今度はさ、ゲーム持ってこようよ!」
「もう〜、バレたら大変だよ?
でも……面白そう…いいねっ!」
パンッ
ニコッとして
バレないようにハイタッチをする。
校庭の端にある、大きな桜の木の下で
体調が悪いと嘘をつき
クラスメイトの二人は、休んでいた。
─お菓子とか持ってってた、ワタシ。
当然バレたけど、あはは!
そして。
──ゴゴゴゴゴ……!
───ドーンッ!
地震…ではなかった。
しかし、その音と揺れの大きさは凄かった。
凄かったが、不思議なことに
音はすぐに消え、揺れも長くなかった。
同時?数秒後?それは、分からない。
空を覆うように、キラキラした
雪のようなものが勢いよく広がり、
そのまま地面に向かって降り注いだ。
「…なに?雪?こんな暑いのに……?」
「でも、白くないよ。なんだろうね…?」
二人はそれを目にした、何も疑わなかった。
「うわぁ、めっちゃ綺麗!」
「見て!結晶も雪そっくり!」
疑わないどころか、盛り上がった。
目に見えてる『それ』は
色は、七色に近く綺麗で幻想的だった。
何より、害があるようには思えなかった。
校庭で、真面目に授業中のみんなもそうだった。
「雪?こんな暑い日に?」
「はぁ?ありえねぇだろ」
「あはは!よく見ろよ、白くねーじゃんか」
「先生〜、コイツ熱中症で〜す」
なんて、呑気な会話をしていた。
音と揺れに驚きこそしたが、収まれば
先生に従い、そのまま授業を再開した。
そして、生きるため、全員…呼吸をした。
息を吸って……吐いたのだ──。
この日、その綺麗な七色の雪は
全てを書き換え
世界を終わらせ
世界を始めた──。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この作品は、「勢いとテンポ」を大事に、とにかく楽しく書き進めています。
ゆるい気持ちでお付き合いいただけると嬉しいです!




