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第五話 「アフラマズダー」

ズーシンタはヒミロスの髪を掴み、続けました。

「まず、私が貴女のいろんな穴で楽しませてもらうわ。次にこいつらも楽しませてちょうだい。」鼻や口を押さえて踞っている看守達を顎で指します。

「それから…牢の子達の相手もしてもらおうかしら。最後にこの棍棒をぶちこんでも声を出さなかったら、この子達は助けてあげるわ。」そう言って看守達を殴った無数の鋲が付いた棍棒でヒミロスの頬を撫でました。下衆どもの考えることなんて似たり寄ったりです。もちろんズーシンタは子供達はおろかヒミロスも助けるつもりは毛頭ありませんでした。


ヒミロスは暖炉の火を見つめて祈りました。この国は拝火教と言われるゾロアスター教を国教としていて、ヒミロスも熱心な信者でした。

「善の神 アフラマズダー様、私にこの仕打ちに耐える強さをください。そして子供達をお助けください。」

純粋なヒミロスは自分さえ犠牲になれば、まだ子供達は助けてもらえると信じて疑いませんでした。


そんなヒミロスの健気な決意を他所にズーシンタは股間から汚ならしくておぞましいものを取り出しヒミロスの鼻先に近づけました。

「早速私の自慢の棍棒で貴女を天国に連れて行ってあげるわ。気持ち良くて声が出ちゃうかもね。」

棍棒と言うほどの勇ましさや固さはなく、例えるなら巨大な死んだ芋虫のようなモノでした。包皮には瘡蓋のようなものがビッシリ付着しており、先からは膿のようなものが出ています。


ズーシンタはヒミロスの背後に回り、程好い肉付きの臀部を鷲掴みにし、ヒミロスの秘部を広げます。

「アフラマズダー様、アフラマズダー様」

ヒミロスは必死に祈ります。


ズーシンタのおぞましいモノがヒミロスの秘部に触れようとしたその瞬間、階下から巨大な火柱が上がりました。

階段側に踞っていた看守達は一瞬で炎に包まれています。

次いで部屋中を物凄い速さで煙が充満します。


突然の火柱と煙でズーシンタはパニックになり彼のおぞましいモノはヒミロスに触れることなく、項垂れていました。

煙に巻かれたズーシンタは自分だけでも助かろうと、ここが最上階であることを忘れて窓から飛び出そうとしました。残念ながら飛び出す瞬間に最上階であることに気づき咄嗟に塔の外の窓枠にしがみつきました。


一方ヒミロスも煙を吸い込み意識が朦朧としていました。視線の先にはズーシンタが逃げた窓がありました。窓の外には、宙に浮いた炎に包まれた男が見えました。

ヒミロスは祈りが通じ、アフラマズダーが降臨したと思い「アフラマズダー様、ありがとうございます。」と呟き、気を失いました。


続く

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