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第六話 「リキウス復活」

火だるまになりながらリキウスが突っ込んだ建物は姫が囚われている塔の一階でした。


一階には王族を火あぶりにするためにズーシンタが準備していた藁や干し草が大量に積まれており、リキウスはそこに突っ込みさらに反対側の壁を貫通し、向かいの建物に激突しました。


リキウスは痛みでしばらく動けませんでしたが、怪我の状態は矢傷以外は大したことはありませんでした。

まず、多くの建物にぶつかりましたが、国王は予算のほとんどを民のために使っていたので、宮殿内の建物は見た目こそ良いのですが安い資材を使用していたため壁自体がもろく、その結果リキウスは怪我することなく建物のみ破壊した結果となりました。また、未だにリキウスは炎に包まれていますが、リキウス自体が燃えているのではなく、薬品庫に突っ込んだ際、揮発性のある薬品を大量に浴びたおかげで、リキウスから蒸発した液体が燃えているだけで、リキウスに実害は全くありませんでした。(ロウソクやアルコールランプのような原理。ちなみに化学の実験ではエタノールやペンタンが使用されることが多い。)


周囲の状況を整理するとリキウスが動けなくなって既に30分ほど経過しています。リキウスが突っ込んだ干し草の内部ではリキウスの体の火が引火し燻っていました。その周りはまだ粉塵が舞っています。

そのうち燻っていた火は大きくなり、舞っていた粉塵に着火し、大きな爆発が起こりました。

布団火災+粉塵爆破の現象です。

結果としてこれがヒミロスを救ったのでした。


リキウスはようやく動けるようになり、ヒミロスが囚われているであろう塔の最上階を見上げると煙とともに窓から誰かが飛び出し、窓枠にぶら下がっているのが見えました。ヒミロスの身に何かあったと思いリキウスはあわてて最上階に飛び立ちました。


最上階の窓枠にはズーシンタが下半身丸出しでぶら下がっていました。

牢の中は煙で良く見えませんでしたが、ヒミロスがあられもない姿で拘束されているのが見えました。

ヒミロスとは一瞬目が合ったような気がしましたが、そのまま目を閉じて動かなくなってしまいました。


事態の大体を推測したリキウスは怒りで脳が沸騰しそうになりましたが、ヒミロスの安全が第一です。とりあえず新鮮な空気が必要ですので、塔の天井を魔法で吹き飛ばしました。煙は空へと抜けていき、部屋の中は新鮮な空気で満たされましたが、ヒミロスはまだ動きません。

ヒミロスの安否を確かめようと窓から塔に入ろうとするところをズーシンタから話しかけられました。


続く

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