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8話-7a
………一週間後
皇 玖竜はため息混じりで呟いた
『…ああ…そうか…
すまないね
辛い事を思い出させて…
友人としては彼の行方を知りたいんだ』
「…ううん…大丈夫…」
桜 璃優は消え入りそうな声で答えた
「…でも、私より…」
『ああ、わかっているよ…』
桜 璃乃は桜 琥烏が失踪した三日後より登校拒否になっている
桜 琥烏は、以前、見つかっていないそうだ
琥烏が家を飛び出すのを目撃した二人は彼の後を追ったが発見出来ず、
翌日になっても帰宅しなかった為、家出人として、警察に届け出た
警察の調べにより
失踪翌日に銀行のATMで琥烏の貯金が全額下ろされていたが、それ以降の消息は以前掴めていないそうだ
『一つ…聞いていいかい?』
「…何?」
『君は以前言った…知らなければ…幸福…って言うの…この事を言ってたのか?』
玖竜は琥烏の失踪の理由を知っていた
だから、こんな質問をした
「…そうかも…知れない…」
『……そうか…でも
…幸福だったのは君だよ
琥烏が知って不幸なのかどうかは…琥烏にしかわからないよ』
「…今となっては…手遅れよ……きっと」
最終話A 希望への逃走




