ゆいの気持ち 3
人ごみを避けるようにして私は小走りで祐亜の姿を探していた。
来夢ちゃんを捜しに行くって言って、中々戻ってこないから心配になってしまって。
からんからんと石畳を鳴らしながらキョロキョロと辺りを見回す。二人とも結構目立つ感じだから見つけられないはずないんだけどなぁ、なんて思いながら。
心配になりながらもちょっとムッとしてしまったりして、もしかして二人でどこかに消えていいムードにとか! そう思うと動きづらい浴衣姿なのにぐんぐん歩くスピードが上がっていく。
二人を見つけたのそれからしばらくして経ってからで。
雑木林を抜けたお祭り会場からは少し離れた開けた場所。
二人を見つけたけれど、私は声をかけられなかった。
来夢ちゃんの想いを聞いてしまったから。
祐亜の答えを聞いてしまったから。
来夢ちゃんは泣いていた、聞いているこちらの身が切り裂けてしまいそうな、そんな悲痛な声で。
動けなくなった、怖くなったから。
来夢ちゃんはきっと私とはもう友達になってくれないかも知れない。きっと私のことを……。
祐亜の気持ちはすごく嬉しかった。いつか聞いた嘘っぽい言葉より遥かに響いて、胸が締め付けられた。
けど、私は怖くなった。
祐亜の気持ちを受け入れたら来夢ちゃんはどう思うんだろう?
亜弥は?
柳は?
もう友達じゃいられない? 私のこと嫌いになる?
私にそんな覚悟はあるのだろうか、私はそれぐらい祐亜のことが好きなんだろうか?
祐亜に泣きながら抱きつく来夢ちゃんを見て、私は地面に足が張り付いてしまったかのようにその場から一歩も動けなくなってしまった。
花火の音なんて聞こえないぐらい心臓が悲鳴をあげている。
祐亜のことを好きになるということがどういうことかなんて考えもしなかったんだ……。




