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ここまで行くのに5年近くたっていますのでこの子は決してちょろい子じゃないのですよ


「あの……それって」




「い、いやぁー深い意味は全然ないんだけどね!!ただほら……そう!息抜きだよ!息抜き!祐亜が全然ネタ考えてくれないから私一人で考えちゃって疲れちゃったんだよ! だからね!」




この感じ……きてる?きてる?きてますよね?きてます?きてますね!?




結  衣  ル  ー  ト  突  入(コロンビアAA省略)




今までと違う確かな手ごたえを感じます。

頬を紅く染めて手をバタバタしてる彼女の姿に、俺は確信を持ってこう言える!!




ついに異性として意識されたのだ、とッッッ!!




長かった……体感として5年ぐらいの時間が経過しています、やっと攻略のスタート地点に立てた(謙虚な姿勢は忘れない)




今回の旅の予定は二泊三日。

明日はお笑いコンテストで次の日確か花火大会が近くでやってるって高宮さんが言ってました。




つまり今日のデートでバッチリ好印象を与える。

そして自然な流れで二人で花火を見ることに……。









~昔懐かし祐亜のハイパー妄想タイム~



結衣「花火……凄い綺麗だね」



祐亜「結衣の方が綺麗だよ?」



結衣「え?///」



祐亜「結衣、愛してる。君と子作りセックスがしたい」



結衣「はい///おっぱいをどうぞ」



エンダァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!








「イヤァァァァァァァ!!!!!」




「……え? そんな全力で嫌……だった?」




は!? しまった!! テンション上がりすぎて口に出してしまった!!!!




「いえいえいえいえいえ!! 違います!! 結衣の誘いがあまりに嬉しくてテンションが振り切っちゃて!! あはは!」




「じゃあ……!!」




「どこまでもお供しますよ」




俺がそう言うと、結衣は不安そうな顔から一気にパァっと笑顔を輝かせました。

この感覚、八重さんが三年目からデレた時のあの感覚に似てる。曰く最強。



「じゃあ、お昼ご飯食べ終わったら別荘の裏に来てね? 誰にも見つかっちゃヤだよ? それじゃ、また後でね」




我が世の春が来た。




先に別荘に帰った結衣と少し間を空けてから俺も帰りました。

皆さんを待たせているので部屋で高速でシャワーを浴び、高速で着替えて、一階の食堂に降ります。




高宮さん家の別荘の食堂はいかにも金持ちの別荘の食堂ですよーっていう、超特大の高級感溢れる長机に小洒落たクロスが敷かれてあるいけ好かないものでした。

その上には目が眩むほどの多くの料理。金持ちの自己顕示欲とテンプレートの守りっぷりは異常。




「もう祐亜くん遅すぎー!! しかも来夢と抜け駆けしてたんでしょ? もっとお姉さんに構いなさーいー!」




食堂に入るなり、入り口付近に立っていたタンクトップとホットパンツという悩ましい姿をしたせっちゃん先輩が俺の腕に纏わり付いてきやがりました。その際、豊満なそのバストがガンガン俺に当たっているのですが、祐亜意外にもこれを真顔でスルー。理由、できるだけ長く感触を楽しみたいからッッッッッ!!!!




「ぅう……お腹減った」




「柳さんもそろそろ限界そうですし、お食事にしましょう。せっかくのお食事が冷めてしまいます。」



フォークとスプーンを持って机に突っ伏す柳の横で、樋口さんが困った表情で笑みを浮かべていらっしゃいます。

なんと、祐一にはIt'S MOTTAINAI奥さんオーラであることか!!




「それじゃあ、ゆうっちも来たことだしみんなガンガン食べてよ! 高宮家腕利きの専属コックの特製料理を是非ご堪能あれー!」




「よしきたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」




「あうあう!! ジハードの開戦ですぅ!!」




高宮さんの言葉を合図に、うちの高校の問題児生徒会コンビが真っ先に取り皿片手に目の前の料理にがっついています。

そのその向かいの席で柳が無言で素早く取り皿に食べ物を移している姿はなかなかシュールでございました。




来夢もなんだか機嫌なおったみたいで良かったです。




さて、俺もせっかくだし高宮さんのご好意に甘えますかと手前の空いている席に座りました。

隣は亜弥さんが座ってらっしゃいます。俺が座ると、さも当然のようにせっちゃん先輩が横に座ってニコニコしながらこちらの顔を伺っています。発情期の猫かなんかですかね……。




「ねぇ、祐亜くん食べさせてよー?」




「だが☆断る」




「そんなつのだひろテイストで言わなくてもいいのに……あ、祐亜くんこの後暇?」




「いや、ちょっと……」




「うん? もしかして誰かとこっそり抜け出してー二人きりでデートとかかなー?」




ブフッ!! ケホッ! ケホッ!




悪戯っぽく言ったせっちゃん先輩の台詞を受けて斜め向かいに座ってお茶を飲んでいた結衣が、急に咳き込んで咽たのです。




アカン……このタイミング、アカン……最悪や。




空気が一瞬にして緊迫したそれに変わったのが肌で感じられます。




「結衣様大丈夫ですか?」




「ケホッケホッ!! ご、ごめん大丈夫だよ!?」




隣の席に座る樋口さんが心配そうな表情で結衣の背中をさすっています。




当然結衣に集まる視線、生じる疑惑。




『なぜ、あのタイミングで?』




俺は向けられる多くの懐疑的視線をスルーし、努めて関係ないという体を装いました。




「祐亜くーん」




瞳に嗜虐的な色合いが増したせっちゃん先輩の顔を俺は直視できずに、すぐに目を背けてしまいました。




いかん、この流れ……デート邪魔されるパターンのやつや。

凌がねば……結衣ルート突入への重要イベント誰にもつぶさせん!!




「はぁ、なんでしょうか先輩」




「何故私を見るんだ……」



俺は横にいる亜弥さんの方を向きながら、せっちゃん先輩に返事を返しました。




せっちゃん先輩の吐息が首筋にかかるぐらい近く寄ってきてます。きてますきてます!!いるいるいる!! うわぁ、すごいぜぇーこれぇー!!




「このあとの用事は?」




なんでこんな台詞をここまで艶めかしく言えるのでしょうか。




「先輩に関係ないでしょう(震え声)」




「あん?(重低音)」




「……ま、漫才!!そうや! 漫才の練習や!? 明日コンテストやもんな!? なぁ、結衣はん!!」




「せ、せやで!! 漫才の練習やったな!? わ、忘れてたで、あははは!!」




せっちゃん先輩のプレッシャーに気圧されて口をついた苦しい言い訳に、結衣があたふたしながら乗っかってきました。

そうだね、完全に墓穴だね。




すると急に結衣がわざとらしくお腹を痛がるリアクションを取りました。




「あいたたたたた……急にお腹痛くなってきちゃった……有希、せっかくだけど私部屋に帰るね」




これは苦しいッッッッッ!! なんと苦しい言い訳ッッッッッッッ!!




結衣がお腹を擦りながら小走りという何もかも不自然な動作で食堂から脱出すると、当然分散していた視線は俺のもとに集中的に集まってくるわけですね。




「えっと…えっと」




「……」




「あっ! バイトの時間だ!」




俺は左腕の存在しない腕時計の時間を確認すると、素早く食堂を後にしました。脳内BGMは勿論布袋のあの曲。


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