↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪令嬢、現代に転生す 〜恋愛フラグをへし折るJKライフ〜  悪役令嬢は二度と王子に騙されない!  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
95/113

空間崩壊 ― 世界の終焉

桜の花びらが、空へと舞い上がる。

まるで時が逆流しているかのように――花弁たちは枝へと戻り、春が“再生”の形で終わりを迎えていた。


学園の中庭がゆっくりと、白い光に侵食されていく。

次に崩れるのは研究塔。その壁面を走る光のコードが音もなくほどけ、虚空に溶けていく。

そして、最後に――記憶の海。

幾千の恋と涙の残響が波紋のように広がり、すべてが“ひとつの白”へと統合されていった。


 


ルカ(叫ぶ):「リリア! まだだ、戻ってこい!」


声は、崩れゆく空間に吸い込まれ、ひどく遠く聞こえた。

彼が伸ばした指先は、光の粒に分解されながら、形を失っていく。


 


リリアは振り返り、微笑んだ。

その顔には涙も恐怖もなく、ただ穏やかな安らぎがあった。


リリア:「ありがとう、ルカ。

 あなたがいたから、ここまで辿り着けたの。」


 


光が彼を包み、ルカの姿はノイズとともに淡く滲んで消えていく。

彼の最後の微笑だけが、空間に優しく残った。


 


世界が静かに息を止める。

風も音も、すべてが凍りついたような静寂――

リリアはひとり、崩壊の中心に立ち尽くしていた。


空から降る光の粉。

それは、かつて彼女が生き、恋し、赦した全ての記憶の欠片だった。


 


彼女は静かに目を閉じ、胸に手を当てる。

鼓動の音が、世界の心臓と重なって響いた。


リリア(囁き):「……これで、いいの。

 終わりは、始まりの形をしているから。」


 


その言葉とともに、

光はさらに強く輝きを増し、

世界という名の夢が、静かに幕を下ろしていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。