エピローグ:4.ラスト演出 ― タイトル変化
風の音が、ほんの一瞬だけ世界を包み、
すべての色がゆっくりと淡くほどけていった。
画面が静かにフェードアウトしていく。
白とピンクの光が交差し、
まるで“終わり”と“始まり”が溶け合うように、
柔らかな光が視界を満たしていく。
やがて、その中心に文字が浮かび上がった。
> 「乙女ゲームじゃない世界で、恋をした。」
かつては冷たいUIのフォントで表示されていたタイトル。
今、その文字は手書きのように温かく、
まるで人の呼吸で描かれたように滲んでいた。
ピンクの光が文字の輪郭をゆっくりと崩していく。
それはデータの消失ではなく――“想いの変換”。
光は粒となり、やがてひとひらの桜の花びらへと姿を変える。
その花びらが、静かに空へ舞い上がる。
もうスクリプトも、演算もない。
ただ、春の風に運ばれて、どこまでも高く、遠くへ――。
> 《#Project_Rebirth: Completed》
> 《#Next: Life_Begins》
そのシステムログが最後に流れ、
音も、色も、世界も――すべてが静寂に包まれる。
完全な無音。
しかしその静けさは、空虚ではなく“余韻”。
生まれたばかりの現実が、静かに息づいていた。
――そして、画面は黒へと落ちる。
Fin.




