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真実

「・・・・」

 目が覚めると目の前には、もはや見慣れた保健室の天井。

「あっ!よかった。目を覚ましたのですね。よかった~。このままずっと目を覚まさないんじゃないかと思って心配したのよ」

 ベットの横では水上さんが涙目になりながらも俺の手を握ったまま小さく跳ねたりしてる。

「心配かけちゃったかな?」

「ホント!まさか3日も目を覚まさないなんて・・・」

「3日っ!」

「え、えぇ。そうですわよ」

 あまりの俺の驚きように水上さんはガチ引きしている。

「3日って・・・マジか・・・」

「マジもマジの大マジですわ」

 3日。

 俺が今まで経験した《ヒーロータイム》のリスクの中でもぶっちぎりで№1の記録だ。

「・・・!そうだ!俺が眠っていた3日の間。何か起こらなかった?」

「・・・・」

 途端、さっきまで明るかった水上さんの表情が一気に暗くなった。

「状況は最悪ですわ。この3日で被害にあった生徒の数は全部で50人以上」

「50!」

 あまりの多さに俺は耳を疑った。

「外出禁止のハズじゃ・・・」

「確かに、外出は規制していますが、やはり全校生徒を完全に規制することは不可能でした。先生、生徒会の会議中、夜中などで隙あらばと外出を試みる生徒が後を絶ちません・・・」

「で、その50人は!?」

「はい・・・ほとんどの人が駆けつけた先生や生徒会の方々のおかげで無事でしたが・・・」

「が?」

「8人の方が行方不明のままです。もちろん、犯人も未だに・・・」

「8人も!」

 俺はその話を聞いた途端にベットから跳ね起き、そのまま「ある場所」へと向かおうとした。

「待ってください!どこへ行くのです!?」

 後ろで水上さんの叫ぶ声が聞こえるがそんなものは無視だ。

 俺のせいで8人の人が。

 とっくに気がついていたはずなのに。

 事件が起こったときから。

 いや、俺が入学してきた「あの日」から。

 

 犯人の正体なんて。



 バン!

 俺は乱暴に扉を開く。

「わっ!ビックリした!なんだ琥珀かぁ~・・・ビックリさせないでよ全くもぅ!」

 その人物は俺のいきなりの登場に驚いてみせた。

 それが演技なのか、それともホントなのか、それすらも今の俺には分からない状態だった。

 本当は気づいていたのに・・・ただ、自分のわがままで。

「俺が寝てた3日間に変わったことなかった?」

「う~ん・・・特になかったかな?それより聞いたよ琥珀ぅ~。襲われてたナイトちゃんを助けよとしてぶっ倒れたんだって?ホント、アンタってばカッコいいんだかかっこ悪いんだか、分かんないよねぇ~」

 そういってそいつはニコニコ笑っている。

 あぁ、もうちょっとだけ見ていたかったのにな・・・俺が自分で二度と見れなくした、その笑顔を。

「そう・・・か」

「うん?どしたの?」

「いや、やっぱそっくりだなぁと思ってさ・・・最初から違和感があったんだよ。まさか正体がばれるのを恐れてクラスでの俺の行動を黒兎さんとして監視していたとはな。クラスの子から聞いたよ、黒兎さんは俺が入学する一週間くらい前に突然転校してきた、ってな。今思えば、お前と黒兎さんが一緒に居たことって一度もなかったからな」

「は?何言ってんの?」

「水上さんが襲われたことは生徒会と教師しか知らないはずだ!なら、なぜそれをお前が知っている!茉莉奈!いや、もぅいいよ。茉莉奈のフリするのは。なぁ、そうだろ?」


「黒兎さん。・・・いや、姫野ひめの 茉莉香まりかちゃん」


「・・・・・・・」

 目の前の彼女は一瞬おどろいたような表情をしたが、やがてニヤリと笑い、ゆっくりと口を開いた。

「いつから気づいていたの?琥珀さん」

 彼女は姫野茉莉香。

 かつて俺の恋人だった姫野茉莉奈の双子の妹だ。

「最初からさ。そう、ほんとに最初から。初めて学校で会った時からね」

「なら、なぜその時言わなかったのです?少なくとも、事件が起こったときにでも私を問い詰めれば、被害者は増えなかったはずなのに」

「あぁ、そうだな。たしかに、その通りだ。でも、お前を見たとき正直ちょっと嬉しかったんだ。俺の過ちが消えた気がして。二度と会えないのに・・・俺が会えなくしたのに・・・」

「はい?何を言ってるのか分かりませんが?あなたも知ってるでしょう?お姉ちゃんは転校して、今は違う学校で生活してるって」

「いや、それは嘘だね」

「なぜ、そう思うのです?」

「だって・・・・」

 俺はそこでいったん目を閉じた。

 次に出す言葉には相当の覚悟が必要になるだろう。

 俺が今までで犯した最大の過ち。

 最大の傷。

 それをもう一度、自らの手でえぐるのだから・・・。

「だって、茉莉奈はもぅ死んでるから」

「なっ!あなたそれをどこで知ったのです!転校という設定にして、周りには一切情報が漏れないようにしたはずなのに!」

 茉莉香ちゃんは他人が絶対に知るはずのない情報を俺が知っていたことに驚愕し、すこし取り乱していた。

 だが取り乱すのも無理はない。

 茉莉奈の死はなぜか完全に隠蔽され、知っているのは茉莉奈の家族と俺だけだろうから。

 だが、

「そりゃ知ってるさ」

 俺がずっと背負い続けてきた十字架。それがこれだ。



「だって、茉莉奈は俺が殺したんだから」

こんばんは。

今回の話で犯人の正体が遂に明らかに!

次の話で、少し過去の話を挟んだ後に、

やっとですよ。

タイトルの

オタクとハンターの戦いを描いていこうと思います><

と、いうことで、これからももっと盛り上げていくので、

どうか暖かい目で見守ってて下さい。

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