ギャップ萌えにも限度がある
「失礼します」
俺は意を決してドアを開いた。そして、その先に待っていたのは・・・・
「遅かったねぇ~蒼ちゃん・・・?・・・・・ワキャーーーーーーーーーー!!蒼ちゃんが男になっちゃったですのぉーーーー!」
なっ、なんだいきなり?
「落ち着きぃな蜜柑。よぅ見てみ、後ろに蒼ちゃん居るやろ。たぶんその子は噂の副会長や。」
今度は関西弁!?ホントにここは生徒会なのか?ってかこんなのに任せて大丈夫なのか?
「はいはい騒がない」
会長は手をパンパンと叩きながら騒いでるやつ×2を静めていた。
「えっと、さっき話したと思うけど、この子が新しく副会長を務めてくれる櫛神琥珀君です。ほら、櫛神、お前も自己紹介」
会長に促され俺は自己紹介をする。
「え~・・・今日から生徒会で副会長を勤めさせていただきます、櫛神琥珀です。色々至らないところもあると思いますが、よろしくお願いします」
『おぉ~』
パチパチパチ
五月蝿いやつ×2からの歓声の拍手だ。
まぁ、我ながらなかなかの自己紹介だったんじゃないか・・・うん。
「まぁ、上出来だろ」
会長からもお褒めの言葉が。さすが俺。
「では、次は我々の自己紹介だが・・・私はいらんだろ。お前ら自己紹介しろ」
会長は「×2」に自己紹介するように促す。
「はぁ~い!それならまずは、みったんから!」
さっきからえらい、うるさ・・・いや、元気な人だなぁ。
「私は尾憐寺蜜柑、生徒会庶務ですの。みったんって読んでね」
「いや、さすがにそれは・・・」
一応先輩だし、なにより恥ずかしいんじゃ!そして若干ナイトちゃんとかぶる。
「えぇ~ざんねんなのです」
著しくテンションが下がった。
「あぁ~・・・えっと・・・あっ!ならみったん先輩って言うのはどうです?」
これならまだマシだ。
「おぉ~、それならオッケーなのです」
ナイトちゃんの言ってたとうり、なんか抜けた人だなぁ~。
そしてさっきからケラケラ笑ってるそこの、
「あっははは、いやぁ~相変わらずみったんは面白いなぁ~・・・ふふ」
なんなんだこの人は!?
「いやはや失敬、失敬。ウチは生徒会書記の幽鬼千尋や。よろしゅうな、琥珀君っ!」
この人が、あの幽鬼千尋なのか・・・イメージが一気に崩れた。
「?なんや今、「イメージとちゃうなぁ~この人」みたいなん思うてるやろ、自分」
なんでこの学校の人はいちいちカンが鋭いんだ?
「まぁ、当然やろな。雑誌とかでウチを見てる人やったらイメージと全然ちゃうやろ。自分、正直に言うてみ?ウチのこと最初はどう思っとった?」
「あの・・・綺麗で、おしとやかで、物静かで清楚なイメージが・・・」
おそらく世間一般の人はみんなこんなイメージを彼女に持っていると思う。
「へぇ~さよか・・・まぁ、綺麗ってのは合ってるな」
たしかに言葉どうりに綺麗な人だった。
すらっとしたスレンダーボディに黒よりも黒い、真っ黒な髪の毛。街を歩けば誰もが振り返るほどの美人だった。
「まぁ、ウチは京都出身やし、物静かぁ~なイメージがあっても可笑しないけどや、残念ながら、京都人みんなが静や思ったら大間違いやで。京都も関西やからな。結構うっさいで」
そう言いながらもまだケラケラと笑ってらっしゃる。
「まぁ、ウチの自己紹介はこんなもんやな」
とりあえずこれで全員か?・・・いや、一人足りない。
「あのぉ~会長?今日は会計の遠井さんは休みなんですか?」
そう、さっきから生徒会室を見回したが、先輩×3以外の姿は見つからなかった。
「あぁ、遠井な。遠井ならたぶん・・・・」
そういって会長は掃除ロッカーに目を向ける。・・・・・まさか・・・・・ね。
俺はゆっくりとした足取りで掃除ロッカーに向い、恐る恐るロッカーを開く。
ゴロン
「zzz・・・」
居たぁー。なんか転がり出てきたよ。
「あ、あの会長?これはいったい?」
あまりの驚きに声がつまる。
「それが遠井華鉈だ」
「いや、そんなことは分かってますってば!」
そこじゃないんだよ。
「あ、あのですね。なんで掃除ロッカーの中で人が寝てるんですか!?」
どうして誰も不審に思わない!
「なんでって言われてもなぁ~・・・なぁ?」
『ねぇ~』
先輩×3は「はぁ?こいつ何言っちゃってんの?」みたいな顔をしてくる。先輩じゃなきゃドロップキックをかましてるとこだな。
「・・・ん・・・」
転がり出てきた物体Ⅹ、もとい遠井さんが目を覚ましたみたいだ。
「ほら、遠井、さっき話した櫛神だ。自己紹介しろ」
会長はやっとまともなことを言ってくれた。
「っ・・・遠井華鉈。一年。よろしく。zzz」
名前だけ言うと、また眠りについてしまった。
なるほど。これはこういうやつなのか。
「はぁ~・・・」
思わずため息をつく。この生徒会はまともなのが一人も居ない。
「っと、これで全員の自己紹介が済んだな。それじゃ定例会を始めるぞ」
いいの!?あのinロッカー娘は。ほっといていいの!?
「ではまず、来週の全校集会での生徒会スピーチなのだが、いつもなら私が話すのだが、新副会長&初の男子生徒ということで、今回は櫛神にやらせようと思うのだ。なにか異論はあるか?」
おいコラ!何言っとんじゃこいつは?
「みったんは全然オッケーですの」
「ウチもや」
「ちょっ、なにを勝手に」
こいつらマジでしばいてやろうか?
「うむ、あとは・・・おいっ!遠井!」
いきなりロッカーがバンッ!と開いた。心臓に悪い。
「異論はあるか?」
「ない」
それだけ告げるとまたロッカーのなかに収納。
なんなんだアイツは!?
「よし。なら来週のスピーチは櫛神に決定」
「ちょっと待ってくださいよ。なに勝手に話進めてんすか?俺は嫌っすよ。絶対いやです」
俺は断固として拒否しようとしたのだが・・・・
パチン!
なにかが床を叩く音だ。
「会長が決定言うやんやから、素直に従わんかい!」
見るとそこには鬼がいた。
いや、正しくは鬼のようなオーラを放つ幽鬼先輩が【デビルテイル】を床に叩きつけていた。
「おいっ!何黙っとんねん?返事は?」
あまりの恐怖に言葉が出なかった。
「返事は?って!」
「あっ、ハイ」
思わず返事してしまった。
「わかったならええねん」
さっきまでの鬼から一変、いきなり笑顔になった。
「ってことでだ、来週のスピーチは櫛神だから、原稿を考えておけよ」
その日の定例会はそれで終了になった。
いきなりスピーチやらされたり、トラウマ植えつけられたり、・・・・違うっ!俺が想像していた女子高ライフはこんなんじゃないっ!
俺は目をそらしたい現実に心で涙するのだった。
いやぁ~最近は寒くなってきましたね。
どうもです^^
今回の話はどうでした?
名前に続き、キャラ設定を考えるのに苦労しました(汗
でも、いつかは関西弁キャラを出したかったので作者的には満足です(笑)
では、また次話でお会いしましょう。
感想やコメントじゃんじゃん下さい
よろしくお願いします(^0^)/




