↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/70

26:時間稼ぎに

人がいない場所には何がいるかな?そうだね。モンスターだね(?)。

では、反抗して攻撃してくるのを恐れて人のいない地域を通ろうとしている征服皇は何と出会うかな?そうだね。モンスターだね(確信)。

私がわざわざ用意してるんだから、会わないわけがないよね。


「くっ!けが人と物資を守れ!向こうは弱い部分をついてくるぞ!」


「けが人は置いて行ってもいいんじゃないか?行軍においては邪魔になるだろう」


「物資だ!物資を優先しろ!」


何か途中でとんでもない発言が聞こえた気がするけどスルー。

それよりも、実際の戦いの方に注目しようか。

今回私が用意したモンスターは、さすがに森ほど楽に用意できなかったんだよね。おかげで、数が相手の規模に対して少ない。

だからこそ、代わりにできるだけ物資を狙うようなモンスターを誘導することにしたの。

ほとんどはネズミ型のモンスターで、基本的にそれらは戦いをするようなタイプではない。代わりに強者との戦いを避けつつ食料を奪っていくことが得意なんだよ。そして人間社会でも倉庫などに穴をあけて侵入してくるため害獣のような扱いをされている。

もちろん倉庫に穴があけられるんだから、


「おい!穴が開いてるぞ!塞げ!」


「う、うわぁ!ダメだ、俺だけじゃ全部は対処できない!手を貸してくれ!」


「落ち着け。最悪物資は多少落としても構わんから処理を優先しろ。1匹も逃すな!」


運んでいる物資を入れた袋に穴をあけることも簡単。

ボロボロと落ちていく物資に焦り穴をふさごうとするけど、そうすると大勢が変わって場合によっては物資を支えることが困難になってしまう。よって他の人の手を借りないといけなくて、余計に処理速度が落ちる。


それに気づいた人は物資を置いて処理を先に進めようとするけど、それはそれで問題があるんだよね。

このモンスター、物資の中に埋もれて身を隠すなんて平気でやるから。ネズミ型で小型だから、潜り込まれると発見は困難だよ。

と、こういういろんな問題があるから指示もばらばらになって混乱してるね。今のうちに減らせるだけ物資を減らさせてしまおう。

なお、今回言っている物資というのは基本的に食料だよ。モンスターが狙う物資って、食料だからね。人型ならともかくネズミ型のモンスターの場合それ以外の衣服や武器なんかは必要がないから。

一応食糧意外だと薬品の類も狙ってはいるみたいだけど、薬草を使った飲み薬なやポーションくらいしか狙われなくてギブスや絆創膏のようなものは無視されるから問題ないかもね。


「ポーションを回してくれ!結構ネズミに肉をかじられてるやつが多い!」


「くっ!筋肉の多い部分を狙ってやがるな。脛かじられてるやつが多すぎる」


「ポーションはほとんど割られてるぞ!ここですぐに回復するのはあきらめろ!今無事な分を全力で守るんだ!」


どうやらダメみたい。ネズミの攻撃と残った医薬品の相性が悪かったみたいだね。

基本的には攻撃よりも物資を優先するモンスターだけど、まれに近くでいい物資がないときにはすれ違いざまに人の脛辺りをかじって行くんだよ。足全体を覆うような鎧を着ている人もいるから発生する数自体はそこまで多くないけど、そういう人たちを回復させるための手段がない。本来はポーションを使うところなんだけど、ポーション類は全部狙われてしまったんだよねぇ。一応薬草から作っているし、栄養があるから食べ物として認識できないこともないのかな?


当然代わりにギブスや絆創膏は使えない。

すねをかじられたとなると歩行に問題が出るし、脱落者が大勢出そうかな?


「ついてこれるものだけついてこい!けがをした者たちは無理をするな!」


兵士があきらめる前に、征服皇は逃げ道を用意した。

妥当な判断だろうね。行軍速度を優先するならどちらかと言えば人数なんて少ない方がいいだろうし。

それに、物資も少なくなったから全員を満足に食べさせることも難しいと考えたのかもしれない。


何にしても、そうして声をかけられたことで人数は大きく変化する。

それによって移動する速度も、戦力も変化してくる。移動速度が上がることはこちらにとってデメリットだけど、


「最初に比べれば殲滅速度はだいぶ下がるよねぇ」


私はこうなった以上、例の物資を大量に手に入れて完全武装しているモンスターに征服皇をぶつけるつもりでいる。それで倒せるとは到底思えないけど、それでも戦力と時間を奪えることは間違いないと思うから。

ただ、今のままではそのモンスターでも力が及ばない。ということで、さらに征服皇側の数も物資も削っていくつもり。もちろん征服皇の息の根もあわよくば止めようとは考えているけど。


あそこならうまくやればかなり時間を稼げると思うからね。迂回しようと考えれば数日どころか1月近いロスが出る可能性があるし、無理に突破するのも人数によっては不可能。たとえそれが、他の全員を犠牲にして征服皇だけ抜けさせるようなやり方だったとしても。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。