報告
「――って事で、オペイロンの羽を手に入れるのには時間がかかりそうです。
でも、あくまで俺が入手するんじゃなくて、お金さえあれば高レベルの人に依頼する形で時間を掛けずに入手できる可能性もあります。」
村長が来たのは陽が沈んでからだった。
俺は助けてくれた礼を言った後にオペイロンの羽で分かった事を話す。
勿論俺が得た程度の情報なんて、村長なら知っている事だろうけど一応話しておかないといけないと思ったからだ。
「そうですか。やはり入手できる可能性が高いのはタルタロウスの市場、そしてオペイロンからの直接入手なのですね。」
「はい。でも悔しいながら俺のレベルじゃあタルタロウス周辺のザコにすら瞬殺されます。ここを出たらレベル上げに【クラウン渓谷】に向かいますが、タルタロウス周辺の敵とまともに戦えるレベル30台になるのにはどうしても時間が掛かってしまうと思うんです。」
村長の気持ちからすれば今すぐにでも森をキレイにしたいだろう。
でも俺の力じゃすぐには無理だ。悔しいけれど・・・
「うーん、しかし村には依頼する為に使う余分なお金はないというか、いやあるにはあるんですが、これは信頼できる人間にしか頼みたくないのですよ。私はあなただからこの依頼をしたんです。」
「でも、村長は早くキレイな森を取り戻したいでしょう?俺なんかじゃ時間が掛かり過ぎてしまう。」
俺は自分の弱さをこんなに憎んだ事はない。
それは今まではこんなに信頼された事も、必要とされた事もなかったからだ。
その信頼に応えられないのが辛かった。
「大丈夫、私達ダークエルフは長寿なのですから。時間が掛かるのは構いません。」
「そうですか。・・そこまで言ってくれるんなら頑張ります。それこそ全力で。
でも、もし俺が頼りなくみえたのなら容赦なく切り捨てて他の人を頼ってください。」
俺の言葉を聞いた村長は少し苦笑したが、すぐにまじめな顔になり
「そんなに簡単に頼りなく見える様な人にはこんな事頼みませんよ。改めてお願いしますね。」
と言ってくれた。




