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百鬼徒然  作者: 葛葉龍玄


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七人ミサキ──シチニンミサキ──

 街中で見かけた七人の修行僧。途轍もなく違和感のある集団なのだが、誰も気にかけずに通り過ぎていく。

 怨、負、病魔、罪、贖罪。

 自分立ちが死ぬことになった原因をつぶやきながら歩いていく。

 しかし、彼らは自身の魂はを救うことはないだろう。

 人の死に立ちあったときにだけ彼らの一人は成仏でき、新しいミサキが誕生する。

 永遠の地獄。

 どんな高僧が除霊を試みたらしいが、現在こうして見えているのならばガセだったのだろう。

 

 祖父曰く。

 怨霊ほど性質の悪いものはいまい。

 誰彼かまわず殺そうとするもんだ。7人ミサキの怖いところは「増えること」だ。

 7人から8人増えるんじゃねぇ。7人ミサキがもう一組できるのさ。

 渋谷七人ミサキなんてのもおるじゃないか。

 やつらは修羅道に落ちた化け物だ。人間がどうこうできるもんじゃない。


 と、祖父は言っていた。

 が。

 今目の前にいるやつらは6人しかいない。

 ならば、もう一人を探しているに違いない。

 僕は恐怖で動かない足を無理やり奮い立たせてその場を後にした。

 

 やつらは僕に目を付けてたらしい。

 駅のホームで。大学で。帰り道の。至る所で見かけるようになった。

 しかし、7人ミサキは直接手だせない。

 やつらは狙っているのだ。僕が死ぬところを。

 しかし、なぜか色々と変な魔よけが集まった僕だ。

 僕はその日から、とある氷でできたタリスマンを身に付けていた。

 決して溶けるこのない氷でできたタリスマン。これには冬山の神の力が宿っている。

 いくら7人ミサキが強力な怨霊だったとして、神の霊威には勝てないだろう。

 それから、僕の前に7人ミサキが現れることはなかった。

 しかし。

 ○○駅にて、飛び込み自殺が発生した。

 僕はその時に見てしまったのだ。六人しかいなかった7人ミサキが、7人に戻っていたことを。

 今回僕はたまたまお守りをもっていたから助かったが、もしそれがなければ彼らの仲間になり永遠に修羅道をさ迷っていたかもいたのだ。

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